四月の夜は。-7-

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...ワァ〜パチパチパチパチパチパチ...

rtzu〜！！パチパチパチパチrtzu〜！！！

ワァーーー...




少しづつ...少しづつ...ボリュームが上がる様に耳にスゥーーッと入ってくる歓声...

ピアノの音が消えて...余韻が消えて...数秒...

目を瞑って真っ白の目の前の世界に暖かい拍手と声が届いて、ゆっくりと瞳を開く...

より鮮明にこの広い会場から降ってくる様な歓声を体全体で感じてやっとこの場に戻ってきた様な感覚になった...

イスを引いて立ち上がって深くお辞儀をすると


〔rtzuさん、素敵な演奏と歌声をありがとうございます。それではこちらまでお願い致します。〕


そうだ...インタビュー...あるんだった

司会者のアナウンサーさんの声がするセンターステージへとドレスの裾を持ちながら一歩づつ向かう。

花道の両サイドにもお客さんがたくさん入っていて声をかけてくれたり手を振ってくれたり、そして印象的だったのが...涙を流してくれている人が何人も目に入った事だった...

ゆっくりと転ばない様に注意を払いながら辿り着いたセンターステージ。

〔こちらへどうぞ。〕と誘導されて立ち位置に立つと、インタビューが始まった。

言われていた通り、この曲についての事をメインに進んでいき、わたしもセオリー通りの回答をして、そろそろ終わりかと思った時だった...




〔そしてですね、皆さん。...実はっ！本日はスペシャルゲストがいらして下さっております！もちろん、rtzuさんにも秘密のシークレットゲストですっ！
それではっ！ビジョンをご覧下さい！〕












え？.....誰？





バチンッと暗くなった会場に【六等星の夜】のサビが大音量で流れて流れ星の様な映像が流れた直後...











【あたしのこと抱いてもいいよ。助けてくれたお礼。】










...ズサッと胸を何かが突き刺した様な音がした.....


後ろのビッグビジョンに映し出される映像にはドラマのシーンが次々と映されて、煌びやかな美咲ちゃん...抜群にホストな内藤さん...そして遠い目でてタバコをふかす..倫也さん...
わたしの声が響いている中、期待の視線と歓声がビジョン下に集まって...





〔本日シークレットでいらして下さったのはこの方ですっ！〕

司会の方の声と同時に割れる様な歓声と共にまっすぐ見つめるわたしの視界に入ってきたのは...











真っ白のドレス姿に

抱えきれない程のたくさんの霞草の花束を持った




紛れもない.....美しい天使...だった...

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