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「倫也さん、内藤さんそろそろ呼ばれてしまうかと。すいませんバタバタで。」
〈おっ!楽しみにしてるー!〉
『忙しい時に連絡ありがとうね。じゃあ頑張って。』
内藤さんも交えて3人で笑ってたらあっという間にタイムリミットで本当はもっともっと話していたかったけど後ろ髪引かれる思いで電話を切った。
倫也さんと二人だけの電話だったら「...会いたいです。」って言いたかったな...
ふぅーっと息を吐いて立ち上がって「La〜Lala〜」と声出しをしていると、コンコンッと扉を叩く音がして〔おズズ終わったかしら?〕とぼんちゃんと伊藤ちゃんが顔を出した。
「うん♪歌うよー!いこ〜う!!」
そう言ってボンちゃん'sアシスタントさんに囲まれながら会場の入り口まで移動して舞台袖で出番待ちをした。
[rtzuさん、ケータイ見ます?さっき震えてました。]
伊藤ちゃんが貴重品バックからわたしのケータイを出して渡してくれた。
徐に画面を開くとLINEの通知が1件。
わたしは画面をタップした瞬間...また胸が熱くなって涙が出そうになった...
【顔見たら会いたくなるね。後で連絡する。】
おんなじ気持ち
わたしが言いたかった事
わかってくれたみたいに言ってくれる人
「...伊藤ちゃん。...今日のステージ。最高にするからね。」
ケータイを伊藤ちゃんに手渡してそう言うと、
[rtzuさんはいつも素敵です。わたしも此処から見守ってますから。]
そう言って微笑んでくれた。
「いってきます。」
そう伝えて目の前のグランドピアノの前に座った。
真っ白のグランドピアノの足元には柔らかい光の照明がいくつも点々と灯されていてすごく幻想的で、ゆっくりとせり上がるステージは会場の中心へと上がっていった...
ホワイトのスノードームに見立てた球体の中。
まだ外からは中の様子は見えなくて、けれど外から聞こえるお客さんの入っている空気感は感じる事が出来る...
照明がゆっくりと落ちて...
星が降り注ぐ様な優しいキラキラとした音が会場に響き渡ると同時に期待に高まる歓声がどんどん耳へと届く...
わたしはもう一度大きく深呼吸をしてピアノへと手を添えた...
一瞬暗くなった会場でドーム内の光がブワッと広がる様に開いた瞬間、さっきよりもリアルに届く歓声に気持ちが昂る...
この曲が...
たくさんの人の心へと響き渡りますように...
瞳をゆっくりととじて...
わたしはこの曲の星空の中へと深く...深く...
入っていった...
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RJS(プロフ) - あきらさん» あきらさん☆コメント下さりとっても嬉しいです!わたしも皆様のお気持ち考えたらどうなのかなぁと悩みましたが前向きな意見が頂けて本当に嬉しく思います!せっかく皆様と繋がれた場なので大切にしていきたいです。なのでこれからも是非、宜しくお願いします!! (2023年3月26日 14時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - ゆんさん» ゆんさん☆いえいえ、むしろこのタイミングでコメント下さった事にとっても感謝してます!わたしは書き続けたいと思ってますがどうすべきなんだろう...と悩んでましたT^T読みたいと思って下さる方も居るんだととっても勇気もらいました☆本当にありがとうございました! (2023年3月26日 14時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
あきら(プロフ) - このお話は素敵なので是非続いて欲しいです!でもどうされるんだろう..の方が強くてコメント出来ませんでしたが、更新ありがとうございます。ひとつの物語として応援しております! (2023年3月26日 13時) (レス) @page42 id: 05facd4420 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - こんなタイミングで初コメント失礼します。このお話が大好きなので、現世はおいといてお話が続くといいなと思ってます。 (2023年3月25日 13時) (レス) id: e23f47c4dc (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - あおさん» あおさん☆コメントありがとうございます♡素敵と思って頂けて本当に嬉しいですっ!のろま更新で申し訳ありませんがこれからも是非宜しくお願いします!! (2023年2月16日 14時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RJS | 作成日時:2023年2月6日 9時