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〈それでは、お疲れ様でした。打ち上げの日17時にお迎えに上がります。〉
「はい。お待ちしてます。ありがと。」
駐車場から出て行く伊藤ちゃんを見送ってエレベーターで部屋へ帰る
部屋のカーテンを開いて外を見ればめちゃくちゃ都会で
海の匂いなんて1ミリもしない
明日...なにしようかな
倫也さんは...明日なにしてるのかな
もう次のお仕事決まってる...よね...きっと
そしたら、きっと【倫也さん】じゃない次の【誰か】になって
もしかしたら新しい誰かと結ばれるのかも知れないな...
わたしがどんなに忘れられなくても
倫也さんはきっとどんどんこの夏の記憶も薄れていって
わたしのことも
作品の中でしか思い出してもらえない様になっていっちゃうんだろうな...
頬に当たる夜風はもう夏とは言えないような
涼しさを含んでいて
その温度がまた寂しさを加速させた...
倫也さん、さっき『またね。』って言ったよね。
てことは打ち上げ来るよね...
まだ今日で最後じゃないから『またね。』って言ってくれたんだよね
...うん、そうだよ
まだ会えるんだから、それを楽しみにすればいいじゃない！！
多少無理矢理奮い立たせた気持ちのまま疲れた体を癒しにバスルームへ向かった。
全ての疲れを流す様に湯船に深々と座って
ここでも頭の中から離れてくれない思い出の名場面集
こんなにも頭から離れないなら...
ガシガシと頭を拭きながらリビングのソファーにあぐらをかいて座って、
始まってから一度も見たことのなかった撮り溜めていたドラマの再生ボタンを押した。
夏らしい仲見世通りを歩く浴衣姿のカップルや走り回る子供達、風ぐるまに風鈴...そんな風景から始まったオープニング
そして、【碧】で働く【倫也さん】が映った...
わたしが知らない【碧】での場面
見られたことが嬉しくて...こんなことなら早く見ればよかった...なんて思って
だけどどうしても自分の演技を見る勇気がなかったから再生ボタンから遠ざかっていた...
浜辺のシーンに移行して
自分の後ろ姿が映った瞬間、わっ！！となって目を細めた...
けど...その後の打ち上がった花火と
【A】を見つめる【倫也さん】の視線が
すごく綺麗で
その瞬間...
わたしの演技なんて目に入らなくなった...
このまま見続けたって
寂しさと恋しさが今より積もりに積もることくらいわかってるけど
今は
もう会えない今は
この方法以外
充電方法が見つからなかった...
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RJS(プロフ) - naaaaさん» naaaaさん☆コメントありがとうございます！楽しみのひとつと言ってもらえるなんて、最高に嬉しいです。ゆっくりですが長くお付き合い頂ければ嬉しいです。やる気もらえました！ありがとうございます☆☆☆ (2022年4月26日 19時) (
レス) @page9 id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
naaaa(プロフ) - すごく面白いです！最近の楽しみの一つになってます。更新頑張ってください！ (2022年4月25日 12時) (レス) id: ab66cc7dba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RJS | 作成日時：2022年4月19日 19時
