57. ページ7
「...これって.....」
『持って帰っていいって〜。欲しいって言ってなかった？』
「...はい。...覚えててくれたんですか...？」
『部屋での撮影でずっとベッド脇で存在感示してたからね。』
ふふっ。と笑う中村さんを見てたらなんだかすごい泣けてきて、
「倫也さんも中村さんもすごい優しくて泣けてくるゔゔぅ...。」
そう言ってわたしはまた派手に泣いて、
そんな私を見てびっくりした中村さんは『いや、なんで泣いてんだよ！ちょい、すげー顔してんな。やめてやめて〜俺が泣かせたみたいになってるから〜』って笑ってて
『い〜よ〜泣き止むまで居るから。』と言ってその後何度も『泣き止んだ？』って顔を覗き込んでくるから、
クズった子供みたいに鼻をすすって
少しでも長くこの時間が続く様に小細工した...
『お。やっといつもの顔に戻ったな。』
「...本当にありがとうございました。中村さんには助けて貰ってばっかりで。最後まで頑張れたのは中村さんのおかげです。【倫也さん】が大好きでした。中村さんの活躍陰ながら応援してます！これ...大切にします。」
一生懸命に笑顔で言って
そしたら中村さんは
『んははっ、さっきから中村さんとか倫也さんとか色々出てきて訳わからんくなっとるがな。笑
なんで急に中村さんて呼んでるの？』
「いや...もう現場終わったから倫也さんだと...失礼かなって...」
『あはは、なんでよ？じゃー俺もりっつぁんって呼べないの？でもそしたらなんて呼べばいいの？笑』
「...倫也さん...って呼んでもいいんでしょうか？」
『いいよ〜、りっつぁんはりっつぁんでいい？それとも新しく改名したい？笑』
「.....A...がいいです。」
咄嗟に口に出た...
『Aちゃん...？？あー、そっか。わかった、まだ寂しいのねぇ〜。なんかわかる気もすんなぁ。今回俺は名前一緒でその感覚ゼロだけどね。』
そう笑って言う倫也さんに
「...わたしもなんです。」
そう言うと、不思議そうな顔でこちらを見ていて、その顔のまんま
『...まさか本名、Aちゃん...なの？』
ときょとん顔のまま言った。
「......はい。」
そう言って多少の気まずさが自分にのしかかったと思ったら...
『すげー。なんだ早く言えよ〜！あ。でも言えねぇのか。そっか、Aちゃんって、しっくりすぎんだろ。』
ってすごい笑ってて
わたしも風鈴を抱えたまま
気づいたら一緒に笑っていた...
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
RJS(プロフ) - naaaaさん» naaaaさん☆コメントありがとうございます！楽しみのひとつと言ってもらえるなんて、最高に嬉しいです。ゆっくりですが長くお付き合い頂ければ嬉しいです。やる気もらえました！ありがとうございます☆☆☆ (2022年4月26日 19時) (
レス) @page9 id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
naaaa(プロフ) - すごく面白いです！最近の楽しみの一つになってます。更新頑張ってください！ (2022年4月25日 12時) (レス) id: ab66cc7dba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：RJS | 作成日時：2022年4月19日 19時
