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それからどんどん撮影は進んで
あまりにも順調に進む撮影にわたしはわたしに戻る時間がほとんどなくて
だからわたしはずっと【倫也さん】が好きで
撮影が終わってもその【好き。】が体に染み付いてて...
撮影中もわたしがテストで何度も走っているシーンを見て本番OKがかかったと同時にしゃがみ込んだ私に『しんどーでしょ?お疲れ様。」なんて笑いながら肩を支えてくれたり
コンビニのシーンで『まじ腹減った。これ買っちゃだめなのかな?笑』なんてひとりごと言ってて『ビールも飲みてぇな。』の言葉に振り返ったら『あ、飲む人だ?俺もー。』なんて笑ってて
帰りの車内でもまだ繋いでいた左手が熱い...
〈...tuさん。rtzuさん?〉
「...え!?あ、なに?」
〈本当に本当に良かったです。なんか本当に自然で。やっぱり凄いですね、rtzuさんの集中力。〉
「...なんか今日はあんまり集中できてなくて。...
そう伝えて、伊藤ちゃんに今日の撮影で気になったことや、反省点、明日はこう改善したいとか、思うことをつらつらと話した
〈はい...はい。...はい。〉
そう答えていた伊藤ちゃんはバックミラー越しにこちらをチラチラ見ていて不思議そうな顔をしている
「...ん?なんかある?」
〈...いや、すごく今日の事覚えてるので...。いつも異世界入ってる時はほとんど覚えてない事が多いので、ちょっとビックリしちゃって!でも負担も少なそうですし、いい感じですね!〉
そういえば...どの場面もすぐに浮かぶ...
「...あぁ、やっぱり今日集中できてなかったんだと思う。」
...しっかりしろよ自分...
そう思っていると
〈わたしはそう思いませんよ?わたしはずっとrtzuさんと居るのでわかります。今日は異世界パターン入ってました。証拠に全然NG出ないしすごく撮影順調だったじゃないですか!少しづつ慣れてきた証拠じゃないですか?〉
伊藤ちゃんはそう言ってニコッと笑ってくれた。
そう......なのかな...
だったら良いんだけど...
でもそう言われてみれば疲れをほぼ感じない...
むしろこの感覚って
デートの後みたいな
幸せな余韻...みたいに感じる気もするし
少しの空虚も感じるような
今まで感じたことのないような感覚
〈明日が終われば少し時間も空きますし、あと1日乗り切りましょうね。rtzuさんならきっと大丈夫です。〉
伊藤ちゃんの言葉に
「ありがとう。」
と答えて
この胸の騒つきを誤魔化すように
窓の外の景色を眺めていた...
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RJS(プロフ) - 游歌さん☆コメントありがとうございます!読み進めていただければわかるのですがアーティストネームとして【rtzu】という名前を使っていて本名が読み手さんのお名前になるように設定してます!なのでもう少し読むとお名前で出てくると思います!宜しくお願いします☆ (2022年9月10日 10時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
游歌 - 続けてのコメントですみません。。。 そしてこの主人公ちゃんは日本人の設定ではないのでしようか? (2022年9月10日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
游歌 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜分遅くにいきなりすみません。。。 この物語の主人公ちゃんの名前って固定なんでしょうか? (2022年9月10日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RJS | 作成日時:2022年2月25日 18時