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第百五話 ルイン ページ10

「さてと、これで大丈夫だろう」
「……」

とりあえず、安全な所まで移動し、怪我の手当てをした。
さっきからシルヴァは無言だ、こんなキャラだったか?
そう思っていると、シルヴァの口が開く。

「そういえばさ…ルイン、ずっと置いていったけど何かあった…?」
「あー…そうだな、色々あった」

そう、シルヴァの様子がおかしくなった辺りから色々と起き、今やっと理解出来たところだ。
まぁ……そうだな、話すとしたら彼女がおかしくなった時からだな。

「お前さん、ハウト…の死でおかしくなっただろ?」
「…これか」

シルヴァが銀の腕をこちらに見せる。

「そうそう、それとまだ出てるのか…黒いの。それがなんか…銀みたいになっていてな」
「それは知っている…どうやらこの黒い涙…負の感情が溢れて、具現化して…
 それが銀になっている感じ。そしてこの涙は止まらない」

なんだがおとぎ話でも聞いているこのようなファンタジーだが、
これが現実。この銀は負の感情。

「…んでお前さんが湖に飛び込んだ時だが、俺はなんかの破片らしき物が頭に当たって倒れた」
「……はい?」

思わずシルヴァは反応する。

「…気絶していた、なんかすまんな」
「あ、いや…じゃあ湖に飛び込んだ時に助けたのは誰だろう…」
「さぁな…それは分からない。話の続きだが気絶して起きた俺はとりあえず無事の
 バイクと、何かを引きずった様な跡を見つけて追っていたら合流出来た…って事だな」
「なるほど……分かった」

さてと…これで…いや、1つ大事な事を言い忘れていた。

「悪い、大事な事があった。さっきお前さんが戦った奴がいるだろ?
 あれはゼロと言う生物だ、恐らくだがな……」
「…ゼロ…?」
「あぁ、それで……」

ゼロについて話した、シルヴァは無言で俺の言う事を聞いている。

「…そう、か」

話し終わった後、震えたような声で答えた。

「……これからどうする?」
「………私達、感染者に出来ることがあるのなら…それをやりたい」
「分かった。協力しよう」

俺とシルヴァは感染者だ、なにか出来るかもしれない。
俺たちは握手をした、強く。

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ミクミキ(プロフ) - 完結しました〜 (2019年9月8日 20時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
ミクミキ(プロフ) - 更新します! (2019年9月8日 20時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 終わりましたですー (2019年9月2日 22時) (レス) id: ed034718e4 (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 更新しますですー (2019年9月2日 21時) (レス) id: ed034718e4 (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 終わりました! (2019年9月1日 22時) (レス) id: ed034718e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミクミキ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年6月23日 12時

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