人間フィロソフィー (ページ25)

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第24話　クレアページ25

私たちは適当に森のなかをぷらぷらしていた。
どうやら、セトさんはここに住んでいるようで土地勘があるみたい。たまに「こっちの方が面白いよ？」と道を教えてくれる。私は言われた道を進んでいく。
すると、セトさんは私に話しかけてきた。

「……ねね、クレアって何処に住んでるの？」
「……？……私？えっと、『救済の森』」
そう言うとセトさんは驚いたように目をぱちくりさせて私地詰め寄った。
「僕、行ったこと無いんだよね！どんな所なの？」
「私の森。パパとママの守ってた森。私が生まれた森。そんなところ」
そう言うと興味無さそうに「へー」と言ってきた。すると、今度はこんな質問をしてきた。

「君は一体何者なのかな？」
「……？私？魔物だよ？」
「いや、そういうことじゃなくて『何の種族』かだよ」
そう言われると私は解らなさそうにこてんと首をかしげた後、「あ、そう言うことか」と首をこくこくと縦に振った。

「ヴァンパイアだよ」

「ヴァンパイア？」
「血を吸う魔物。でも、血が嫌いだから吸わない。トロール？の一種なんだって」
そう言うとセトさんは
「僕もトロールだよ！」
と言ってきた。ふぅん。そうなんだ。

「だからヘンテコリンな姿なんだね」
そう言うと「スターだからね！」と返してきた。
てか、スターって何なんだろう？

私たちは、暫く無言でぷらぷらとふらついていた。

すると、また、茂みからガサゴソと誰かが出てきそうなそんな音がした。

「誰かな？」
「……」

セトさんは期待したような目で私はジーっとその茂みを見つめていた。