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「……ああ」
ため息が出た。
芸術階層、八階……ここの司書は無邪気で、そして幼い。幼気な姿は多くの読書家を笑顔にさせる。でも、これはいただけない。
この塔は図書迷宮と呼ばれるだけあって、内部はかなりいりくんでいる。どうにかこうにか上へ登ってきたのだけど、帰り道である迷路が塞がれていたら、本当に憂鬱になる。
通路を塞ぐそれらに、目を向ける。
遠目に見れば、それはマネキンか、あるいは直立不動の人間。実際のところは、その両方。それらは人間の死体で作られたマネキン人形なのだから。血の通わない肌は気味が悪い白さを持っていて、触ると冷たくて固い。
ここの司書、雪梅の悪戯のようだ。おおかた、ちょっと退屈してたとか、そういう事なんだろう。
回り道をしようかと思ったが、それは悪手だ。ここは迷宮。出口に辿り着けずに死に絶えた屍なんて、珍しくもない。
少し考えて、あたしはキョンシー達の足元を潜り抜ける事にした。隙間は大きく、案外簡単にすり抜けられた。
「ちぇー、そんなのズルだぞ！」
頭上から声がする。見ると、いつの間にいたのか、本棚の上に立った雪梅がこちらを見下ろしていた。ぷぅぷぅと頬を膨らませて、怒っているらしかった。
「司書の仕事くらいこなしなさいよ。あんたの仕事は、読書家の妨害じゃないでしょ？」
「やーだね！」
あっかんべ、と舌を付き出して、雪梅はぴょんと本棚を飛び降りる。あたしはまたため息をついて、どうにか起き上がる。
もしかすると、次の階でも何か仕掛けられるのではなかろうか。ぼんやり考えながら、足を早めた。
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私(誰や)(プロフ) - 海空とファルシュも使ってあげてください！ (2020年11月22日 22時) (
レス) id: 8da926b67e (このIDを非表示/違反報告)
lasagna(プロフ) - よろしければ…うちのパルサーくんも…ぜひ…… (2020年11月22日 22時) (レス) id: e270f04d93 (このIDを非表示/違反報告)
うるさいキメラ(プロフ) - もしよろしければ我が家の英誠も出してOKです！ (2020年11月9日 10時) (レス) id: bcd44cf1b6 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこさん(プロフ) - うちのヴィオレッタも宜しければ…！ (2020年11月8日 22時) (レス) id: 8ed570e0bb (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴぽぷぺ(プロフ) - 使えなかったら使わなくても大丈夫なんですけど、うちの子丁度八階なので宜しければ是非使ってやって下さい…！ (2020年11月8日 16時) (レス) id: e1eef10c3b (このIDを非表示/違反報告)
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