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この世には、私が欲しい物と、ものすごく欲しい物でてきているの。いらない物なんてないわ。どんなゴミにも存在価値はあるものよ。有効活用できるかできないかの違いだけ。
すべてを手に入れたいの。だから私は、いつも働き詰めよ。
この前は世界で最も美しいという宝石を得るために国を制圧したし、昨日はお花が欲しかったから花屋から買い占めた。でも、どちらもすぐに飽きて、捨てちゃった。
今日はそうね、あの国のドレスが欲しいわ。あそこは金がよくとれるというし、金箔で作られたドレスなんかを作らせたりできるかも。それに宝石をたんとはめ込んだら、きっと美しさのあまりに失神してしまうわ。
あ、けど、お菓子も食べたいわね。お肉も食べたいし、ちょっとムラムラしているから素敵な殿方を誘いたいし。
どうしようかしら。欲しい物がどんどん浮かんできて、消えずに頭の中でぐるぐると廻っている。お腹が空いてきたわ。眠りたいし、それに……。
時計の鐘が一時を告げる。その音で意識を取り戻すの。また考え事をしていたわ。時間は有限なのに、もったいない。早くやらなくちゃ。ドレスを手配して、食事を作らせて、色男を連れて来させなきゃ。
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