外伝13 ページ27
「ダーリン」
ジェベリアは不機嫌そうに顔をしかめながら、ベッドで仰向けになっているジョンの上にのしかかる。手を重ねて拘束している。
「どうして私が怒っているかは分からないでしょ?だから特別に教えてあげるわ、感謝してね」
「うん……」
気圧され小さく返事をするジョンを見てジェベリアはふんと鼻を鳴らす。だが困ったようなジョンの様子を見てか、攻撃的な視線はいくぶんか和らいだ。
「いつも私から甘えにいっているじゃない。たまにはダーリンからも甘えられたいのよ」
「ええ……」
困惑しているようなジョン。ジェベリアはようやくジョンへののしかかりをやめて、すぐ横に寝そべる。そして、ジョンを誘うかのように腕を広げてみせた。
ジェベリアはいつも自分からジョンを求めてばかりだった事が不満だったのだ。別にそれが嫌だったわけではない。むしろジョンに甘える事は大好きだった。だが、ジョンからも甘えられたかったのである。ジェベリアはプライドが高く、自分しか甘えていないこの状況がなんだか嫌だったのだ。
「ほら、良いでしょ?ね?」
おいで、とジョンに言う。抱きなさいと言わんばかりに腕と、そして更に脚も広げる。くすくすと笑いながら。挑発するかのような笑みを浮かべているが、その顔には期待が入り交じっている。
ジョンは仕方ないなぁ、と呟いたが、その言葉にジェベリアはまた不機嫌になる。どうやら、言われたから仕方なくやっているというような台詞が気に入らなかったらしい。ジョンはふむと少し考え、じゃあ甘えさせてもらおうかなと言い直す。そのままジェベリアを抱き締めた。
「よしよし、ダーリンは甘えたがりなのね」
頬を赤くしながら、ジェベリアはジョンの頭を愛おしそうに撫でる。艶のある美しい金髪を指先でいじりながら、微笑んだ。
しばらくそうしていると、やがてジェベリアは物足りなくなったらしい。恵まれた身体を強めに押し付ける。しかしジョンから求めてほしいらしく、口には出さない。ジョンはそれを感じ取ったようで、ジェベリアの首筋にキスをした。
4人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜(プロフ) - 素晴らしいお話、ありがとうございます。楽しみに待っています (2021年7月22日 13時) (レス) id: 1f55a4bce5 (このIDを非表示/違反報告)
つーちゃん - ください (2021年7月4日 14時) (レス) id: 84f4461b32 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ