外伝26 ページ40
ベッドの縁に座るジョンに膝枕されながら、ジェベリアは撫でられていた。
「ダーリンは私の事を可愛い子猫か何かと思ってる?」
「ふふ、どうだろうね?どちらかと言うと今は子猫ちゃんというより子豚ちゃん……」
途端に不機嫌そうになったジェベリアは起き上がる。撫でられるのに飽きてしまった、というわけではなさそうだ。ジョンは引き留める事なくそれを見つめる。
軽く背伸びをし、ジェベリアはベッドにごろんとうつぶせになった。翼を器用に使ってジョンを自分の傍に寄せる。
「マッサージしてくれる?あなたの愛しい子猫ちゃんは疲れちゃったから」
子猫ちゃん、というのを強調しながら、強めの語気で言う。オレをマッサージに使うなんて子豚ちゃんは良い度胸してるよねとジョンはおかしそうに笑いながら、腰に指を這わせる。
子豚ちゃんという単語にジェベリアは眉をひそめたが、すぐにその顔は柔らかになる。腰や背筋、つぼをほどよい力で押されて気持ちが良いのだろう。んー、あー、と半開きの口から息が漏れる。うっとりと目を細めながらジェベリアはジョンに身を委ねていた。
ジョンの手つきが変わっているのに気付いたのは、数分してからだった。ジェベリアは快感の種類の変化で、漏れる声にも艶が出る。
「あら、あら……ダーリンったら。あなたこんな子豚ちゃんが好みなのね」
「からかってごめんったら。機嫌を直してよ、子猫ちゃん?」
良いわよ、私とっても優しいもの。ジェベリアがそう返事をすると、ジョンはありがとうと笑った。
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夜(プロフ) - 素晴らしいお話、ありがとうございます。楽しみに待っています (2021年7月22日 13時) (レス) id: 1f55a4bce5 (このIDを非表示/違反報告)
つーちゃん - ください (2021年7月4日 14時) (レス) id: 84f4461b32 (このIDを非表示/違反報告)
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