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第九十話 レヴィアタン ページ47

ワタシは賢い。多分、この世界の誰よりも賢い。

 もちろんそれは、単純な知識の話とかじゃない。知識だけでいうのなら、コンピュータである女王や、その他AIなんかの方が上だ。そうじゃなくて、ワタシが優れているのは、知能って話。

 何かをやるために辿らなければいけない数多くのルートから、最も合理的なものを考え出す。それが得意。

 今、課題はいくつかある。

 一つ目。死亡したと思われていた始祖アルラウネの生存が確認された事。これはまあ、良い。生存自体は許容できる。しかし次が問題なのだ。

 二つ目。始祖アルラウネの形質が変化を起こしているという事。アルラウネは本来、特異な遺伝子を持つ人間にしか寄生できない。だというのに、生存が確認された始祖個体は寄生のための細胞に変異を始めている。詳しくはまだ分かってないから研究が必要だけど……もしかすると、遺伝子に関係なく人間に寄生できるようになるかもしれない。アルラウネは必要な遺伝子さえあれば死体にすら寄生する。もしそうなってしまったら大変だよ。

 三つ目。ミーム汚染の一種である[データ削除済]の脱走。始祖アルラウネに関する噂を触媒に脱走をしたようだ。認識の差異による存在の揺らぎもあるため、[データ削除済]の能力の発動条件は不明。

 四つ目。[データ削除済]への生贄であった少女、軍部サービストップの夜雅寺ゆめみが[データ削除済]に取り込まれてしまった事。予想はしていたけど、よりによってこのタイミングとはね。[データ削除済]は人を喰う。喰えば喰うほど力を得る。厄介極まりない。

 とまあ、いろいろとひどい状態なわけだ。けど、これを解決するための方法はちゃんとある。

 始祖アルラウネが生えている東区には、発電所がある。このフォビアコンプレックスの七十パーセントほどの電力をまかなうような、巨大な発電所。

 次に噂。民衆に流れる噂には法則性がある。小さな噂は大きな噂に屈して、いつの間にか消えていく。目には目を、歯には歯を、噂には噂を。

 簡単な話。

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ミクミキ(プロフ) - 終わりました! (2019年12月16日 22時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
ミクミキ(プロフ) - 更新します! (2019年12月16日 22時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 更新しましーた (2019年12月16日 22時) (レス) id: ed034718e4 (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 更新しまっす (2019年12月16日 21時) (レス) id: ed034718e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミクミキ(プロフ) - 終わりました! (2019年12月10日 22時) (レス) id: eada72cfbe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミクミキ x他2人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年11月13日 19時

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