フォボス症候群

第三十話　トツキヨ・テンム ページ31

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ……カチッ

「…ちょっと休憩するか」

僕、トツキヨ・テンムは１番苦手といっても過言ではない研究の資料まとめを終わらせた。

あとは研究作業だけ。
僕の大好きな研究作業だけ。

だけど流石に何十時間も椅子に座り同じ事を何度も繰り返す作業をやるのは疲れる。

疲れたまま研究したって何も面白くない。

「ダメだ、眠い…」

そういえば昨日からずーっと徹夜作業で寝てないんだ…

でも研究……もう、さっき思ってたことを忘れたの？

疲れてちゃ、研究は面白くない！！

そうだよ、寝てからも時間はまだある！

「じゃあ、寝るか…ふわぁ」

僕は大きなあくびをして寝た。


✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


「うーん…？」

重たい体をゆっくりと起こす。

どれぐらい寝たんだ？

そう思い目を擦りながらも時計を見た。

「約３０分ってとこか…」

３０分も寝てるなら大分寝たか。

さて、着替えたら研究を開始するか…！！


┈┈┈┈┈┈┈


ガチャ

僕は研究室に入り用意をする。

今回の実験体は哀れな哀れなウサギちゃん。

でも仕方がないんだ。
これも全てフォボス症候群のため。

でも他の奴らに解体されるよりは僕に解体される方が嬉しいでしょ？

だって僕は優しいんだから。

ザクッ

無残なウサギちゃんの鳴き声がする。
けど大丈夫。

「すぐに楽にしてあげるから」

そうして僕はウサギちゃんをバラバラにして研究を進めていった。

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