私はずっと疾風のような彼が好きだった。 (ページ6)

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蒼き突風の天使様　：主人公目線ページ6

「「「デスゾーン！！！」」」

帝国のシュート技…デスゾーンが守君に向かっていきます…

『守君！！！』

守君は顔からデスゾーンを受けてしまいました…！！！

どうして…？

どうしてそんなことが平気でできるの…？

ねえ、どうして？

私が立ち尽くしている間にも、ＭＦ陣のみんなから潰されていき…

「うっ！！！」

風「うわっ！！！」

『きゃっ！！！』

ねえ、なんで？

今度は守君を連続攻撃で潰そうとする。

影「あ、あいつら…」

松「ゴールを決めることが目的じゃない…円堂を潰すのが目的…！！」

風「ふざけるな…こんなの…サッカーじゃねぇ！！！」

……え？

今、何が起きたの…？

一郎太君が守君をかばって…それで・・・？

『一郎太君！！！』

円・風鈴「「風丸！！」」

気づいたら真っ先に叫んでいた…

一郎太君を背負って離れさせると、また帝国のシュートが守君の方へ向かっていく。

止めようとしたが無理だったようで、またダメージを食らってしまう。

『もう…もう嫌…』

風「明鈴？」

私は無意識に鬼道さんの近くに歩いていく…

　
『Ne sois pas ridicule(ふざけるな…)』

鬼「何？」

「明鈴…？」

みんなが戸惑う中、私はそのままフランス語で続ける。

『Blesser les gens sans hésitation...！！(平気で人を傷つけて…！！)』

鬼「それがどうした…」

『Disparaître... D’avant nous...(消えなさい…私たちの前から…)』

もう怒りで前が見えなかった。

自分が何故フランス語で話しているのかもわからなかった。

『Je suis l’adversaire...Soyez prêt(私が相手よ…覚悟しなさい)』

鬼「面白い…やってみるがいい…」

鬼道さんがそう言ったのと同時に、私は無意識に帝国ゴールまで走った。

風「明鈴！？;;;」

半「ダメだ！危険だ！！;;;」

皆の呼びかけなんて聞こえなくて…

風を吹き荒らして私はただ走った

そして…

『スフレリーゼ！！』

幼い頃風鈴と編み出したこの技に賭けた。

私の声と同時に水色の突風が吹き荒れ、左足で思いっきり蹴る。

すると…

ピッピ―！！！

暫く沈黙が続いた。

私は一体何をしたの…？

ボールは帝国のゴールに入っていた…

…ということはつまり……？

私がゴールを決めたの…？