私はずっと疾風のような彼が好きだった。 (ページ34)

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我慢　：主人公目線ページ34

『い、一郎太君が…恋人役を…？///；』

はい、またもやドジを踏んでしまった明鈴です；；

試合が終わり、部室に戻って話をさせられました；；

でも…なんで一郎太君が…？///；

「だ、だって、風鈴じゃ不味いだろ？
どんな家庭だとしても相手は父親だぜ？親の目は騙せないだろ…
あ、でも、明鈴には好きな人がいたんだよな…そいつの方がいいか…///；；」

(なーに言ってんだ…風丸の奴…

双子の勘だけど、僕は知ってる。

明鈴は小さい頃から、風丸の事が好きだったって…

悔しいけど…

本当は誰にも渡したくないほど大好きで、大切な妹だけど…

渡せるのは君しかいないんだよ…風丸…)

「わかった、風丸に任せよう！！」

『風鈴！？///；；
で、でも…！！皆さんを巻き込んだら、それだけ危険に…！！』

「危険がなんだよ！明鈴もこのまま父さんの野望に捕まりながら生きてくのかよ！！」

『…そ、それは……；；；』

それだけは絶対に嫌だ…！！

本当は、ちゃんと大人になって好きな人と幸せになるまで死にたくない…

でも、それができない運命なら諦めようとしていた自分がいた。

もうここまで話したんだ…

ここまで我慢してきたんだ…

神様…今だけは…我慢せずに生きることをお許しください…！！

夏「何？貴方達って、あの微風財閥の跡取りでしょう？お父さんがどうかしたの？」

「うーん、あいつのやることなんて想像しかできないけど…どう説明したらいいか…；；」

染「父親をあいつって…；；」

松「でも、それだけ悪くて嫌な奴ってことじゃない？」

円「でも、小学校の授業参観の時に二人の父ちゃん見たぞ？優しい人だったじゃん」

『そう見えるだけなんですよ！！あの男は…っ！！』

「まあ、僕達があいつに愛されていない只の人形だってことは確かかな…」

風「愛されてないって…それはないだろ？一応親なんだぜ…？；」

『いいえ…あんな人が父親だなんて笑わせます…
私達は彼の…血塗られた操り人形なんですよ…』

もう我慢できない…

これで何かあっても、絶対に彼らを危険には曝さない！！

身代わりになってでも守らなきゃ…！！

その一心で、私と風鈴は話した。

微風財閥の事・・

父の悪事の事…

家族の事…

蘭ちゃんの事…

風鈴の事…

そして、私の事を…

できるだけ全部…