【イナズマイレブン】私はずっと疾風のような彼が好きだった。【風丸一郎太】 (ページ5)

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【風鈴side】

微「ふぅ～やっぱり早いね！流石“蒼き突風の天使様”だ！」

『いえ、一郎太君の方が早いんですよ。私なんて全然…』

微「あはは！…まぁ、僕もサッカー止めてなければもっと早かったんだろうけどねぇ～」

『……やっぱり、私の体のこと気にしてるんですか？』

微「…え？」

…ヤバい、バレたかな？

僕達二人は、小さい頃からサッカーが大好きだった。

小学校の頃までは、ほぼ毎日円堂や風丸とサッカーしたなぁ…

…でも、明鈴は生まれつき体が弱くて、中学に上がると同時に容体が急変したんだ。

それでドクターストップってわけ。

そのことを不憫に思って…っていう理由でもあるけど、やっぱりできなかった。

明鈴はサッカーが大好きなのにできない。

それなのに、僕だけがやっていい訳がないって…そう思ったんだ。

でも、もしそれを言ったら、明鈴は『自分のせいで』って思うでしょ？

だから隠してた。僕は明鈴の笑顔だけ見てたいから。

『私のことを思ってやめてくれたのでしょう？知ってましたよ』

微「……」

…やっぱり、バレちゃったか。

でも、頼むから、自分のせいだとか思わないでよ。

僕は明鈴の悲しい顔が見たいわけじゃないんだから…

『ごめんなさい、私のせいで……。でもだいぶ落ち着いてきましたし、お医者さんも少しくらいなら大丈夫って言ってくださいました。だから、貴方も思いっきりサッカーしてください！あの頃のように…ね？』

微「ぐ…っ！///」ｽﾞｷｭﾝ

『風鈴！？大丈夫です！？』

危うく倒れかけた僕を心配そうに見てくる明鈴。

いやいや！あざとすぎでしょ！？なんで上目遣いでこっち見んのさ！？

しかも首まで傾げて…ヤバいヤバい、これは死人が出るって…//

微「明鈴、それは反則だよ……//」

『？？？』

この様子だとわかってないな。

この鈍感。人の気も知らないで…

…まぁ、そこが可愛いんだけどね←

…ん？そういえば、何か忘れてる気が……

微「あ…そういえば……」

『？今度はどうしたんです？』

微「……ヤバッ。今日委員会の仕事あるんだった…」

『…え？それって……』

「『遅刻だ…;;;;』」

その瞬間、二人の思考が一致した。

微「ヤバい！急いで、明鈴！！;;」

『貴方のせいですよね！！？;;』

うん、僕のせいだよ。ごめんね。

そう心の中で冷静に謝りながら、僕は明鈴と急いで学校の中へ入っていった。