明日、君ともう一度会えたなら【JO1】 (ページ9)

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終業の定時チャイムが鳴る。
私の周りは
帰る様子一つない。

だけど、一年目の私は、
与えられたタスクをこなして、
なんとか業務時間内に終了。

帰ってもいいはずだけど、
なんだか帰るのはぎこちない感じがして、
タイムカードを早々に押して、
自席で仕事するふり。

翔子｢お疲れ様〜｣

A ｢お疲れ様です｣

翔子｢帰っても大丈夫だよ！お疲れ様！｣

A ｢ありがとうございます、お疲れ様でした｣

業務が終わってお疲れ様だけど、
私にはまだやらなければいけないことがある。

先週の金曜日、
通った道を思い出す。

いつも猫背な体を
もっともっと前かがみにして、
垂れてくる髪を
耳にしっかりかけながら、
地面を這いつくばるように
一生懸命見る。

キャッチ｢お姉さん、居酒屋どうですー？｣

A ｢すみません、今急いでて、｣

キャッチ｢探しものですかー？｣

A ｢まあ、そんなところです｣

キャッチ｢一緒に探しましょうかー？｣

A ｢自分で探すので、大丈夫です｣

キャッチはどうも苦手だ。