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日直の仕事を終え、
校門を出た。
春とはいえ、
まだ風は少し冷たい。
｢ねえ！｣
後ろから声をかけられた。
さっきと同じ声。
A ｢え！？｣
柾哉 ｢ごめん、驚かせたよね｣
A ｢うん、｣
柾哉 ｢あのさ｣
A ｢･･･うん｣
柾哉 ｢･･･隣の席だし、連絡先交換しませんか｣
A ｢え、｣
そんなことで、
彼は私のところまで
走ってきてくれたみたい。
まだ息が上がってる。
柾哉 ｢あ、急すぎたよね、ごめん｣
A ｢あ、いや、｣
柾哉 ｢･･･？｣
A ｢走ってこなくても良かったのに｣
柾哉 ｢間に合わないと思って｣
A ｢いつでも、いいのに｣
柾哉 ｢え、いいの！｣
A ｢うん、｣
やっぱり
彼は面白い。
連絡先の交換が
OKとわかった瞬間、
ん！と言って、
彼のアカウントのQRコードが
映っている画面を
満面の笑みを浮かべながら、
私に見せてくれた。
わかった、わかったよ、
って言いそうになるくらい、
目いっぱい彼は腕を伸ばして、
私に見せてくれた。
柾哉 ｢あ、笑ってくれた｣
彼の言葉選び、
ちょっと好きかも。
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作者名：そい | 作成日時：2021年11月11日 22時
