右隣の木村くん (ページ26)

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教室に着くまで、
私たちは手を繋いだままで、
私は学校に近づくにつれて
周りをキョロキョロ見ちゃったりして、

・

・

柾哉｢A｣

A ｢ん？｣

彼は私の手をもっとギュッと握って、
前だけを見てた。

きっと
自信を持って

そう言ってるんだと思った

・

・

教室に着いたのは
私たちが一番で、

いつも通り隣の席に座って、
彼の顔を眺めていた。

柾哉｢ねえA｣

A ｢ん？｣

柾哉｢Aは、俺の彼女だよ｣

A ｢･･･うん、｣

柾哉｢だからさ、｣

A ｢うん、｣

柾哉｢俺の彼女は、Aだけなの｣

A ｢うん、？｣

柾哉｢隣にいてほしいのはAだけだから｣

A ｢うん、｣

柾哉｢･･･自信持って、ってこと、笑｣

彼が少し照れくさいように
目尻を下げた。

それにつられるように、
私も目尻を下げる。

A ｢柾哉くんに、似合う女になる｣

彼に誓った。

他の誰よりも、
柾哉くんのことを思うし、
柾哉くんを知ろうと思う。

A ｢だから、柾哉くんのこともっと教えてね｣

彼が優しく頷いた。