右隣の木村くん (ページ11)

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柾哉side

土曜日のダンスの大会以降、
藤田さんに避けられてる感じがする。

何かあったんだろうか。
何かしてしまったんだろうか。

また早起きして、
藤田さんの登校時間に
俺も学校に向かった。

あ、いた。

柾哉｢おはよう！｣

A ｢え、あ、おはよう｣

柾哉｢･･･なんかあった？｣

A ｢いや、別に、｣

柾哉｢じゃあ、俺、何かした？かな、｣

A ｢いや、なにも｣

柾哉｢･･･そっか｣

A ｢･･･｣

柾哉｢ダンス、どうだった？｣

藤田さんから
返事がくることは
無さそうだった。

柾哉｢俺、先行ってるね！｣

自転車のスピードを上げた。
藤田さんに
かっこ悪い姿なんか
見せたくなかった。

もーーー、俺のバカ！
せっかくダンスの大会に
誘ったのに、
なんでそこから
連絡取れなくなってんだよ！

空っぽの教室に
着いても、
俺はずっと上の空。

誰かが来そうな
足音が聞こえたから、
机に顔を向けた。

A ｢木村くん、おはよう｣

柾哉｢･･･｣

A ｢さっきは、ごめんなさい｣

教室に来たのは、
藤田さんだった。

藤田さんが
俺を避ける
理由が知りたい。