フェアウェル・アフタブルーム【糸師 冴】 ページ1
PM.6:45
マンションの一室、二人きりの部屋で小豆色の髪が良くなびく。
エメラルドグリーンの瞳には、食べ終わった皿が写っていた。
季節は緑が萎れ、赤い色に移り変わっていた、
寂しい紫露草が花を閉じたとき、
重い口を開けた、
「もうそろそろ、帰るわ、」
「また、連絡するわ」
彼はそう言った。
その瞳にはスマホが映る。
僕は腕を掴んだ。
強く、恨んでいるように、
「ふざけんなよ。ヤっておいてすぐ、どっか行くのか?」
僕の瞳には小豆色の髪が良く光る君が、
無表情で見ていた。
「……行かねえよ。」
「ちょっと関係を薄らせるだけだろ。」
エメラルドグリーンの瞳は言った。
表情変えずに、
「…これで何回目だよ。」
僕は掴んでいた腕を放し、こう言った。
「次はいつ来る予定?」
「…決まってねぇよ」
僕の耳元でそう呟き、彼は扉に向かった、
靴を履き、扉に手を掛ける、
「…じゃあな。
そういうと彼は唇を甘噛みした。
(嘘つき、)
これも一つの嘘、
糸師冴の狡猾さ、
だいっきらい。
だけど大好きだ。
「じゃあな」
「うん、バイバイ」
キィ…ガチャン
音が一人の空間に広まった。
________________
僕らは所謂゛身体だけの関係゛
愛なんて無かった、
冴は僕を愛してくれる。
でも僕は分かんない。これが正解って事も、
でも僕はもとめる。重ね合う関係を
好きになる関係を。
だから、バイバイなんてしたくなかった、
でも、言わなくちゃ。
いつまでたっても慣れなくて、
求めようとする。
本当は何時までも縋っていたいのに、
気づけよ。馬鹿。
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桜の妖精 - これって式浦躁吾さんの曲をもとにしてる?凄いセンス良いね (2月17日 11時) (レス) id: cd159ad3d3 (このIDを非表示/違反報告)
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