Show & Tell (ページ3)

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そして数十分後、誰かがキッチンの扉をノックした。

"ｺﾝｺﾝ"

「はい、！」
『A、俺。入ってもいい、？』
「あっ、、はい！少々お待ち下さい！」

坊ちゃんのために作ったケーキをバレないように冷蔵庫に入れる。

そして、急いでドアを開けると、

お風呂上がりなのか、髪を濡らしたままの坊ちゃんが立っていた。

「どうかなさいましたか？光輝さま。」
『うん、あのね』
「はい。」

坊ちゃんが、「あのね」から言葉を始める時は、特に何かあるわけではないが、どこか恋しさを感じている時。

なるほど、甘えたさんか、。

「光輝さま。髪の毛、乾かしに行きましょうか。ﾆｺｯ」
『うん、！』

坊ちゃんが甘えたの時にいつも通りの堅苦しい敬語を使うと怒ってしまうため、軽い敬語で話す。

『A、』
『今日、帰る、？』
「はい、そのつもりですが、どうかなさいましたか、？」
『今日、居て？ダメ？』

坊ちゃんの部屋に向かう途中、

坊ちゃんが首をこてんと傾げて、聞いてきた。

可愛い坊ちゃんの可愛いお願い。

一ノ瀬A、断る理由がございません、！

「承知致しました。本日は、こちらで寝泊まりさせていただきます。」
『ほんと！やった！』

満足そうに笑った坊ちゃんは、「早く行こ！」と、私の手を握り、小走りになって部屋に向かった。

*