Show & Tell (ページ11)

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『そうだったんだ。でも、なんで女だってのを隠さなくちゃいけなかったの、？』
「あら？坊ちゃん、もしかしてお忘れですか？」
『え？』

私も、何故隠さなければならないのか、友人に尋ねました。

その時友人は、

［Aに仕えてもらう坊ちゃんが女嫌いだからだよ。］

と、教えてくださいました。

『じゃあ、俺が理由だったの、？』
「はい、そうなりますね。」
『そういえば俺、女嫌いだったのかもしれない、、』

あの頃の坊ちゃんは、女性使用人に対して警戒していたところはありましたね。

ですが、少し経って私が学校行事に参加させていただいた時、坊ちゃんはちゃんと女の子と話しておられました。

『そうだっけ、？』
「はい。青木家のお嬢様です。」
『あぁ、青木か。でも、青木は女じゃないよ？』
「え、女の子じゃないんですか？！」
『うん。確かに髪の毛は長めだし、仕草も女の子っぽいけどね(笑)』
「私、てっきり青木様は女の子なのかと、、そうとなるとあの時のあれは、、」
『ん？』
「あぁ、いえ、こちらの話です。なんでもありません。ﾆｺｯ」

あの時もやっとした気持ちに、なんとなく納得がいって一人でうなずいていると、

『話してくれてありがとうね、A。』

坊ちゃんが何故かお礼を言ってくださった。

「いえ。私も、本当のことを打ち明けることができて、とても気が楽になりました。ﾆｺｯ」
「明日からのお仕事に、より一層力が入りそうです！」
『おぉ、(笑)』
『あんまり無理しすぎないでね。』

坊ちゃんは時折、優しすぎることがあります。

こうやって、今みたいに。

一ノ瀬A。

坊ちゃんのそのお言葉、深く胸に刻み、日々精神することをお誓いいたします。