Love is... 【２】 (ページ33)

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私の足音に気づいたのか目を開けるロー。
そのまま横目で隣に座れと合図する。
そっと隣に腰掛ければ頭を少しあげ膝に置いた。

『っちょ、ロー！！』

ﾛｰ「…なんだ。」

『なんで膝枕しなきゃいけないの？』

ﾛｰ「…気分。」

遠くで聞こえる冷やかしの声も今は耳に入ってこなくて。
ローは独り言のように話し始めた。

ﾛｰ「俺の大切な人の娘は、俺にとっても大切なやつだった。そいつのことをいつか守りたいと思うようになった。掴みどころのない性格に屈託ない笑顔。どこか安心できる声。そのどれもが俺を掴んで離さなかった。きっと同じ思いなんだろうと思ってた。そいつは誰のものにもならないはずだった。」

ﾛｰ「だがもっと強くと欲を出し航海を続けていた俺にとんだ誤算なニュースがあった。そいつはすでに他の誰かのものになっていた。
あの日連れてかなかった後悔。自分の欲を優先していた愚かさ。惨めさと怒りで俺は明け暮れ気づけば"死の外科医"なんて呼ばれてた。」

ローは起き上がり今度は私の目を見て話をする。

ﾛｰ「この感情が恋だと、守りたいと思ったのは好きだからだと気づくのに時間はかからなかった。何度も迎えに行こうと思った。奇襲すらかけてやるかと考えた。
でも、俺の脳裏には俺の言葉で笑うお前の姿が焼き付いてた。」

ﾛｰ「壊せるわけねーよな。あの日泣くお前を見るまでそう思ってたよ。弱みに漬け込むかのように船に乗せた。それでも俺はお前といる全ての時間が大切だった。俺のもんにはならねーことは頭でわかってても俺はお前を求めてる。」

ﾛｰ「コラさんを重ねてねぇって言えば嘘になるだろうな。だが、俺はお前がコラさんの娘じゃなかったとしてもこの気持ちは変わらない。」

真剣な眼差しと海に出たあの日からも
私のことを忘れてなかったことが嬉しくて
気がつけば涙を流していた。