ねぇ、藍してるんです (ページ7)

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謝ちページ7

ごめんなさい、ごめんなさいと謝る燈ねぇがいる
母さんと父さんはそんな姉を見下ろして、睨みつけて…
いつものことだから、助けに行っても殴られて蹴られるだけだから、そこに行くことはできなかった

そのうち母さんたちは燈ねぇを殴り始めた
痛いって叫んでもうるさいと一蹴されて終わり

そんな様子を見て不安になったのか、無意識に葵ねぇの服を掴んでいたようだった
頭を撫でられるけれど心地よい感覚もなく、ただただ目の前の光景を目に焼き付ける
心なしか葵ねぇの手も震えていた

…それもそうだろう
彼女たちは“未だ”、13と5なのだから
中学生と幼稚園児なのだから

やがて母さんたちはどこかへ行ってしまった

「燈っ…大丈夫…？」

すぐさま葵ねぇが駆け寄り、救急ボックスから絆創膏やら湿布やらを取り出した
それを酷く痛々しい姿をする姉に貼り付けていく

そこら中に散らばるプリントに目を向けると、80やら、86などの数字が書いてある
赤い丸も沢山付いていて、バツは少ないようだ
まだ自分には分からないような文字が沢山書いてあってそれ以上読むことはできなかった

けれど、このプリントたちが原因で燈ねぇが泣いているのは理解ができた

どうして、

どうして、

＿80点は低いの？

＿燈姉さんがどんなに頑張ってるか分からないの？

＿葵姉さんの方が点数高いけどさ、仕方ないのに

そのうちに父さんと母さんは大人に連れてかれた
かけられた言葉は、カワイソウやら、コワカッタネ、なんて感情のこもっていない言葉たち

でも、姉さんからかけられた言葉は大丈夫、だった

「大丈夫、燈も蒼良も…私が守るからね」

ふと目が覚めた

燈姉さんも葵姉さんも、ボクも

3人で生きていくために…必要なこと

誤っていることなんてない

謝ちなんてないんだから