6話 ページ7
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その後、私は読影が溜まっていることに気が付き、急ぎ足で読影室へと向かった。
椅子に腰掛け、モニターを起動していると機嫌が悪い様子の甘春が部屋へと入ってきた。
A｢...どうかされたんですか？｣
甘春｢五十嵐さんがもう一度菊島さんの検査をさせて欲しいって言ってきたんです。方法も見つかっていないのに...｣
...！...五十嵐さんが.....何か少し"
ひとまず私は甘春先生に｢そうだったんですね｣と苦笑いして応え、モニターに映し出された画像を見つめる。
A｢えっと...53件か.....｣
カチカチとマウスを操作しながら呟く。
甘春｢安藤先生、まだ"研修を終えたばかり"で不慣れなこともあるかと思いますけど出来るだけ手際良くお願いしますね。｣
A｢.....はい、わかっています。｣
研修を終えたばかり。
Aは若干苦笑いした。
私の年齢からすると、ほとんどの医師が研修を終えたばかりのはずだ。
恐らく私の年齢を見てそう判断したのであろう。
私はふう、と息を吐いてから気合を入れ、手早く読影を始めていく。
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A｢...よし、終わりました。｣
甘春｢えっ？｣
驚きの声を漏らした甘春の方へ視線を向けると、まるで｢何言ってるの？｣とでも伝えるかのような表情だった。
A｢あ...えっと終わりました。｣
甘春｢...53件、全て終わったんですか？｣
私は小さく首を傾げてから｢はい｣と応える。
A｢お忙しいようでしたら甘春先生の分もお手伝いしましょうか？｣
甘春｢...いえ、大丈夫です。｣
するとプライドの高さ故かキッパリと断られてしまった。
Aは再び苦笑いをして、再びラジエーションハウス内へ向かおうと立ち上がる。
顎に手を当てたままアーチファクト部分をどうすべきか、と考えながらラジエーションハウスの扉を抜けていこうとした瞬間、ガンッという鈍い音が聞こえ、頭痛と共に現実へ引き戻された。
A｢いっ.....た...！｣
反射的に額を押さえるA。
五十嵐｢あ...！す、すみません！！大丈夫ですか...？｣
若干涙目のまま五十嵐を見上げる。
彼の腕にはタブレット端末が抱えられていた。
...恐らくアレにぶつかったのであろう。
A｢は、はい...いてて...｣
額を擦りながら軽く頷いていると、後ろから優しげな声が聞こえてきた。
｢あら、安藤先生大丈夫？｣
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奏奏奏(プロフ) - 愁さん» ご指摘ありがとうございます*_ _)訂正致しました！ (2019年6月28日 19時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
愁 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 設定のここの部分 すると講義で五十嵐が日本で技師として働くということを耳にし、アメリカで修行を詰んだ後に帰国。 これ正しくはアメリカで修行を積んだではないんでしょうか？ (2019年6月28日 18時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - SUBARUさん» ありがとうございます！これからお話を進めながら主人公の過去編なども交えていけたらいいなと思っています。五十嵐さんの天然な所を描くのが難しくて苦戦していたのでとても嬉しいです！ (2019年6月10日 20時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
SUBARU - 主人公のご両親の亡くなり方がとても切ないですね‥‥。後、五十嵐さんの天然さがちょいちょい表れるところが、やっぱり大好きです！ (2019年6月10日 1時) (レス) id: 9ff0393da1 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - SUBARUさん» ありがとうございます！ゆっくり仲を深められたらなぁと思っています。今後ともよろしくお願いします´`* (2019年6月7日 20時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年5月28日 20時
