42話 ページ43
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私はタブレットを起動し、新規メッセージを確認する。
するとかつての同僚の紹介からだろうか、新たな読影依頼が入ってきていた。
メッセージの最終文にはレントゲン写真の添付と共にこう書かれている。
...Then my doctor introduced me to Doctor Ito who had diagnosed many cases.(そこで数多くの症例を診断している伊東先生のことを紹介頂きました)
私は添付画像を広げ、脳内に記憶されている病変画像と照らし合わせていく。
著明な四肢長管骨の短縮を認められ、特に大腿骨や上腕骨に著しい所見が見られる...
これは...
五十嵐｢タナトフォリック骨異形成症ですね。｣
A｢...うわあ！...びっくりした.....｣
ソファに腰を掛けていたら、いつの間にか隣に寝そべっていた五十嵐さんが口を開いた。
五十嵐｢へっ...あ、す すみません。｣
ペコリと頭を下げる彼を見て私はクスクスと笑みを漏らした。
...何だか五十嵐さんを見てると面白いなぁ。
ふと、Aは物音に気が付きそちらへ視線を向ける。
A｢...あれ？あそこにいるのはたまきさんと広瀬さん？｣
五十嵐｢...！｣
すると広瀬は放射線室のカーテンを閉め、検査を行うのか慌ただしい音を立てていった。
少し時間が経つとたまきが放射線室の扉を開け、自身のデスクの前へ腰掛ける。
彼女は小さく溜息をついた後、右胸の側面を触るような仕草を見せた。
A｢...！｣
やっぱり...あの腫瘤の画像はたまきさんのものだったんだ...
その様子を寝そべる五十嵐さんと共にじっと見つめていると、こちらの視線に気が付いたのか彼女はビクついて立ち上がった。
たまき｢...何、アンタら。いつからいたの？｣
五十嵐｢当直なので。ずっといました。｣
A｢ここのソファのが読影室の椅子よりも柔らかいので。定時以降からいました。｣
ソファでぐだつきながら応える2人を見て｢...そう｣と応えた後、たまきは財布を持って立ち上がる。
たまき｢...夜食買ってくるわ。｣
五十嵐｢.....｣
A｢.....は〜い。｣
たまきが去ったのを確認すると、Aは隣にいる彼にしか聞こえない声で囁く。
A｢...今朝、恐らくたまきさんのものと見られるマンモの写真を読影しましたが...右胸に腫瘤が認められました。超音波検査を受けてみない限り悪性かは判断出来ませんが...｣
すると五十嵐は口元に人差し指を当てて考えるような仕草を見せ、目を細めた。
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奏奏奏(プロフ) - 愁さん» ご指摘ありがとうございます*_ _)訂正致しました！ (2019年6月28日 19時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
愁 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 設定のここの部分 すると講義で五十嵐が日本で技師として働くということを耳にし、アメリカで修行を詰んだ後に帰国。 これ正しくはアメリカで修行を積んだではないんでしょうか？ (2019年6月28日 18時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - SUBARUさん» ありがとうございます！これからお話を進めながら主人公の過去編なども交えていけたらいいなと思っています。五十嵐さんの天然な所を描くのが難しくて苦戦していたのでとても嬉しいです！ (2019年6月10日 20時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
SUBARU - 主人公のご両親の亡くなり方がとても切ないですね‥‥。後、五十嵐さんの天然さがちょいちょい表れるところが、やっぱり大好きです！ (2019年6月10日 1時) (レス) id: 9ff0393da1 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - SUBARUさん» ありがとうございます！ゆっくり仲を深められたらなぁと思っています。今後ともよろしくお願いします´`* (2019年6月7日 20時) (レス) id: 3daaf042e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年5月28日 20時
