44話 ページ7
市｢少し話を聞いてくれないか｣
私は車椅子を押す手を止め市橋くんの正面に行く。
『うん』
市｢＿＿やっと動くようになったんだよ、この体。Aもわかってんだろ？ 俺の体もあいつらのせいだからな｣
『でも、犯人は捕まったって』
市｢だったら何であいつら逃げてんだよ｣
『それは......』
増渕くんたちは爆破事件を起こせるほど強い心の持ち主だとは思えない。
けれど、市橋くんの言う通りなぜ逃げてるのだろうか。
市｢なんでだよ......っ...ちゃんと動けよ、体っ......。なんで俺なんだよ。他にだって、クソみたいな人間いんだろ！ もう二度とバイクに乗ることもできないんだぜ。世界中のレースに出て、大金稼ぐはずだったんだ。なのに、この体。もう一生満足に動かせねえんだぜ｣
どう声をかけられればいいのだろう。
市｢あのゴミどもに何もかも潰された。許せねんだよ。俺がこんなんなのに、あいつらがのうのうと生きていくなんて。死にたくない｣
市橋くんをそっと抱きしめる。
『まだ、増渕くんたちが犯人だって分かんないよ。増渕くんたちに直接会って聞こう？』
こんなに取り乱した市橋くんを初めて見た。
『大丈夫。大丈夫だよ』
こんな言葉しかかけられない自分に嫌気がさした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 377人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
羽月(プロフ) - 彩生さん» ありがとうございます！ 大量更新.....！ 頑張ります！ 笑 (2017年8月26日 20時) (
レス) id: 41d34c738c (このIDを非表示/違反報告)
羽月(プロフ) - れいちゃさん» わわ！！ ありがとうございます^^ これからもよろしくお願いします！ (2017年8月26日 20時) (レス) id: 41d34c738c (このIDを非表示/違反報告)
羽月(プロフ) - 萌花さん» ありがとうございます！ 頑張らせていただきます！ (2017年8月26日 20時) (レス) id: 41d34c738c (このIDを非表示/違反報告)
羽月(プロフ) - 来実さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2017年8月26日 20時) (レス) id: 41d34c738c (このIDを非表示/違反報告)
羽月(プロフ) - 小山マカロン(´-」-`)さん» いつも読んでいただきありがとうございます！！ ありがとうございました！ (2017年8月26日 20時) (レス) id: 41d34c738c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：羽月 | 作成日時：2017年8月10日 20時
