Stand By You 【赤】 (ページ12)

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2話ページ12

「A先輩」

『ん？』

「合わせたい人がいるんやけど」

そう言った小瀧くんは少し嬉しそう。

もしや彼女かな？と思いウキウキしながら了承の返事をした。

そこから1週間がたった頃、小瀧くんがお昼ご飯の時に教室へ来た。

遥香と話していた私は小瀧くんに気づいていなかった。

「Aさん」

久しぶりに聞いた甘くて優しい声。しげくんだった。

『何かあった？』

そう聞くと「小瀧、来てんで」と扉の方を指さして言った。

そして隣には、眠そうな男の子。

彼女じゃなかったのか、と少し残念に思うが小瀧くんがクラスではどんな子と仲良くしているのかと想像できなかったので楽しみである。

遥香にちょっとごめんと謝り席を外す。

しげくんに感謝と、神ちゃんを呼んで遥香とご飯食べていて欲しいとお願いした。

扉の方へ行くと小瀧くんは嬉しそうにはにかんだ。

「俺が紹介したいって言った人」

嬉しそうにその人を前に出す。

少し眠そうな顔をしているが、小瀧くんと並ぶぐらい顔が整っていらっしゃる。

「藤井流星っていうねん。先輩のこと話してたら気になるって言っとったから！」

とニコニコ話す小瀧くんに対し興味無さそうな藤井くん。

『AAって言います。よろしくね』

少し嫌そうな顔をしながら「よろしく」という藤井くん。

あれ、なんか私嫌われてる？

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