【黒尾鉄朗】 惚れたら負けな。 【HQ!!】

涙と笑顔。 ページ11

クロ「....今日はもう帰るわ。Aも疲れただろうし。」


及川「...はぁ、..うん、分かった。Aちゃん、また連絡するね」

そう言って及川がAの頭を撫でようと手を伸ばした時、

クロがAの手を取って、歩き出した。



すれ違いざまに、クロは及川の耳元で小さく、

クロ「＿＿＿＿＿＿＿」


と言った。




＊ ＊ ＊ ＊


sidechange....

今まで色んな女の子に歩み寄られて、上辺だけの笑顔を貼り付けていた。

毎日退屈で、女の子の相手をするのもめんどくさくて、
余計にバレーに打ち込んだ。


でも、打ち込めば打ち込むほど、女の子は寄ってくる。


そんなとき、去年のIH予選で偶然見かけた一人の女の子、

それがAちゃんだった。



赤いジャージに茶色い髪がすごく似合ってて、
白い肌に長いまつげ、大きくて綺麗なたれ目。

凛々しい雰囲気もある反面、どこか守りたいと思える。


それが最初に感じた印象だった。



もしかしたら、その時から俺はAちゃんに惚れてたのかもしれない。


いきなり付き合ってとは言ったけど、俺のこの恋は失恋に終わる。

だって、見てりゃわかるじゃん。
Aちゃんは、あの幼馴染の事が好きなんだって。


あいつも、Aちゃんの事が好きだ。


なのに、お互いがお互いの気持ちを知ろうとしない。


要するに、「両片想い」なんだ。二人は。




でも、最初に進展につなげるのは、やっぱりあいつの方かな。



さっきだって、俺に大胆なこと言って去っていったもんね。



＿＿俺だったら、泣かさない約束じゃなくて、

　 Aをずっと笑顔にさせる約束をするけどな。



だってさ。



及川「これは完全負けたんだけど、」




諦められないのも本音。



＿もう少し粘ってみるのもアリだよね。

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