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「で、でもっ!! 綾介さんはっ!綾介さんならマイキー君を止められたはずでしょう!?

殺しを容認していないチームの総長だった綾介さんなら、いくら稀咲がマイキー君の身代わりを用意していたとしても、許さないはずでしょう!?」

縋るように希望を口にする武道を前にに、堅はまるで変わらない表情で_それでもどこか青ざめたように立っていた。

「あの日...場地が綾介さんの両親と同じように(・・・・・・・・・・・・・)刺されて死んで、マイキーの手によって一虎が死んだと同時に、綾介さんの心も死んだ。


オレらは知らなかったんだ...!!

あの人がなんであんなにも殺しを許さないのか。あの人がどんな思いで不良たちのトップに立っていたのかを...!!」

万次郎の話をしている時よりも血の気か引いた顔色の堅は、まるで懺悔をしているかのように両手で顔を覆って項垂れる。

「オレらが...あれだけあの人に憧れて、あの人の創った時代を蘇らせようとしていたオレらが、あの人を絶望に叩き落としたんだ...」

綾介は、すぐ側で万次郎が一虎を過剰に殴りつけているというのに、まるで興味が無いかのようにただ場地だけを見ていた。





拘置所から出た武道は、直人と2人で東京の街を歩く。

「マイキー君は絶ッ対ェ人を殺したりしない。

わかってんのに...信じてるのに...ドラケン君と話してると何故か浮かんでくるんだ。その時の光景がっ!!

どうして出てくんのかわかんねえけど、覚えてないはずの記憶が溢れ出てくるんだ!!!

倒れてる場地君、一虎君、血まみれのマイキー君。息をしてない場地君を見てる綾介さん。


全部本当なのかなんてわかんねえ!!

けど!! あのマイキー君の悲しそうな顔!!

オレ、マイキー君を助けないと!!!」


武道の目から、ポロポロと涙がとどめなく流れる。





「"血のハロウィン"抗争は、東卍の敗北に終わった。それは佐野万次郎が羽宮一虎を殺害したのが原因。

しかもそれは稀咲が仕組んだ。この抗争で、稀咲は"無敵のマイキー"だけでなく、佐野同様に堕ちてしまった伝説"幻のウルフ"をも手に入れたことになります。」

「マイキー君が一虎君を殺し、綾介さんが一虎君を殺そうとするマイキー君を止めなかったのは、マイキー君の親友である...場地君を一虎君が綾介さんの両親と同じ方法で殺してしまったからだ!!

だったら場地君を助ける!! そうすればマイキー君は一虎君を殺さない!」
「そして、稀咲の思惑も阻止できる!!」


.

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Risa(プロフ) - 続き待ってまーす!!! (2023年4月19日 17時) (レス) @page32 id: 2b536c0b94 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 続きが見たいです! (2023年3月15日 17時) (レス) @page32 id: 3b16f5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが凄く気になります、! (2022年8月13日 9時) (レス) @page32 id: f148938447 (このIDを非表示/違反報告)
runva - 続き待ってます〜 (2022年6月4日 20時) (レス) @page32 id: b1b697b532 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きはよ (2021年9月27日 7時) (レス) id: 428de36953 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼月 | 作成日時:2021年8月3日 17時

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