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「あ、えと...よろしくお願いします?」
「オレはテメェとよろしくする気はねぇよ」

戸惑いながらも ペコリ と頭を下げた武道に、新汰はぶっきらぼうに告げる。


万次郎達ならまだわかる。傘下のチームの中でもトップレベルの実力である東卍の総長や隊長達だし、総長自身もよく東卍を気にかけている。

それでもこんな奴が自分も知らない総長の顔を知っているのが気に入らない。こんな弱くてダサくて口の軽そうな奴と仲良くする気なんて微塵もない。


「おいおい仲良くしろよな」
「元凶はオマエだからな、マイキー」

鋭く言った新汰は万次郎と三ツ谷の間でワタワタしている武道を睨みつけてから背を向けて歩き出す。すぐにバイクの音がして、次第に遠ざかっていく。問答無用で帰ったらしい。


「オレ何かしちまったっスか...?」
「気にすんなってタケミっち。アイツはオマエが綾介さんの事知ってるのを認められないだけだから」

慌てている武道と違って万次郎と三ツ谷は落ち着いている。2人は新汰がなんであんな態度を取ったのかわかっていた。





新汰は夜の街にバイクを走らせる。

武道の事が頭にチラついて思わず舌打ちをする。別に自分が知らない〘幻の狼〙と呼ばれる総長の顔を知っている事に対する嫉妬ではない。いや、羨ましくないかと言われたら羨ましいことこの上ない。

知っている事に対しては気に入らないが、それを知るのは万次郎が口を滑らしたからであり、総長もそれを許した。ならば新汰が何も言うことは無い。

引退して就職した人、現在の隊員、その中の何人が総長の顔を知っているのだろうか。有罪の総長 副総長に関しての情報は少なすぎて最早都市伝説なみ。



閑話休題(それはそうと)、そろそろ有罪の特攻服が懐かしくなってきたこの頃。

東卍の黒のツナギのような特攻服とは違い、有罪の特攻服は黒のブルゾン。確かファッション系の仕事についている初代隊長がデザインしたと聞いたことがある。

東卍の弍番隊として活動している以上、今はまだ有罪の特攻服は着る訳にはいかない。この仕事は、総長からの依頼で総長代理と隊長たちの話し合いでオレが行くことになった。いわば、総長代理と隊長たちからの信頼がかかっている。

有罪の傘下である東卍だとしても、他のチームの人間が入ってくるのは気に入らないだろう。オレもそう思う。だからこそオレは失敗しする訳にはいかない。


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Risa(プロフ) - 続き待ってまーす!!! (2023年4月19日 17時) (レス) @page32 id: 2b536c0b94 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 続きが見たいです! (2023年3月15日 17時) (レス) @page32 id: 3b16f5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが凄く気になります、! (2022年8月13日 9時) (レス) @page32 id: f148938447 (このIDを非表示/違反報告)
runva - 続き待ってます〜 (2022年6月4日 20時) (レス) @page32 id: b1b697b532 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きはよ (2021年9月27日 7時) (レス) id: 428de36953 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼月 | 作成日時:2021年8月3日 17時

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