62 ページ20
.
8.3抗争が終わり、現在に戻ってきた武道。クビになったはずのバイト先で働き、いくら検索しても日向の死んだ事件はでてこない。直人の番号も登録されておらず、死んだはずの敦は夢だった美容師の卵になっていた。
本当に
しかし前と変わらず、敦の運転したトラックが日向の乗った車に突っ込み、敦も日向も死亡。何一つとして変わりはしなかった。
堅を救ったはずの未来で稀咲の入るすき間などない。直人が調べた結果...
「今の東卍に龍宮寺堅は存在していませんでした。かと言って死亡した記録もない。
...捜してもいないワケです。龍宮寺堅は今、死刑囚なんです。」
拘置所の椅子に座る武道の前に現れるは、12年の間に成長した大人になった堅だった。
金の辮髪はなくなって坊主になっていたが、左の米神に彫られた龍の刺青は変わらずその存在を主張する。
「久しぶりだな、"タケミっち"。無事で良かった。」
「何があったんですか?
なんでドラケン君が殺人なんか...
東卍はどうなっちまったんですか?」
「...タケミっち。オレは自分のした事を後悔してねぇ。ここにいるのも当然の報いだ。
東卍がこんな事になっちまったのも...オレのせいだ。
オレが"アイツ"を止められなかったから。
東卍か...ガキの頃はよかったな。ただチームをでかくするって突っ走ってよ。喧嘩喧嘩で毎日が祭りみてぇで_東卍はオレの全てだった。もう1回人生やり直してもオレは同じ生き方を選ぶ。後悔はねぇ」
そう昔を思い出すようにして語った堅は、武道の知る堅で、何も変わっていなかった。
「...けどよ、本当にもう一度人生がやり直せるなら一つだけやんなきゃいけねぇ事がある。
稀咲を 殺す!」
堅の光のない真っ暗な闇のような目に、武道は悪寒を覚えた。
「タケミチ。東京から離れろ」
「え?」
「殺されかけたんだろ?だからここを訪ねてきた。稀咲にとって人を殺すのは虫を殺すぐらいのことだ」
面会の終了の時間が来て部屋から出ていこうとする堅を、武道は引き止める。
「なんで!?なんでオレが命を狙われるんですか!?」
「...稀咲はマイキーに心酔してた。でもそれがいつの間にか憎悪に変わってた。稀咲は、マイキーの大事なモン全てを奪いたいんだよ」
堅の話は、武道と直人には重すぎる現実だった。
.
681人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Risa(プロフ) - 続き待ってまーす!!! (2023年4月19日 17時) (レス) @page32 id: 2b536c0b94 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 続きが見たいです! (2023年3月15日 17時) (レス) @page32 id: 3b16f5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが凄く気になります、! (2022年8月13日 9時) (レス) @page32 id: f148938447 (このIDを非表示/違反報告)
runva - 続き待ってます〜 (2022年6月4日 20時) (レス) @page32 id: b1b697b532 (このIDを非表示/違反報告)
。 - 続きはよ (2021年9月27日 7時) (レス) id: 428de36953 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蒼月 | 作成日時:2021年8月3日 17時