幻の最強【東リべ】弍 (ページ17)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:70,094 hit

59 ページ17

キヨマサにタックルしてしがみつき、大きく口を開けて脇腹に噛み付く。

ダサくていい、みっともなくていい!!
「マイキー君になれなくたっていいっ!!

オレはッッ花垣武道だ!!!」

キヨマサの背中に回り込んで首に腕をかけてオトシにかかる武道。

「リベンジ...成功...」

荒い息を弾ませて倒れ込む。上には意識をなくしたキヨマサ。

キヨマサは倒したものの、まだ戦うべき奴らは残っている。

「ドラケン君。天国ってどんなッスかね」
「ハハ。テメェは地獄行きだよ」
「ハハ...オレ悪ぃ事してねえっスよ」

エマと日向を逃がした武道と堅はフラフラながらも立ち上がって立ち向かう。

刺された左手の感覚は既になく、右手もキヨマサをオトスのに使ったせいでもう上がらない。足元もおぼつかなく、結局未来は変えられなかった。

それでも精一杯やった。最後まで下は向かない。

「おりゃあ!!」

突然現れた敦が、ナイフをもった相手＿赤石＿の顔をぶん殴る。

「なーにメソメソしてんだよ。泣き虫のヒーロー」

溝中五人衆参上!!

☆

それでも敵わないものは敵わない。

胸ぐらを掴まれ、足蹴にされ、容赦なく殴られる。

「カス共が群れたからってよー何が出来んの？

ムダな事してんじゃねーぞ!?」

「ムダな事？それでも引けねぇ時だってあンだよ！

なぁタケミチ!! 絶っっ対ぇ負けねぇ」

胸に残るは、敵うはずもない相手に立ち向かった武道。

武道に救われた。ならば今度は自分らが救う番だ。

変わらず赤石に向かって行った敦だったが、拳が届く前に長い足が赤石の背中を容赦なくケリつける。

『その意気込みは買うけどよぉ...コイツらは俺がもらった』

「大丈夫か？堅」

ﾄﾞｶﾞｯと音を立てる程の蹴りを放ったのは着物姿の綾介。腹を押さえて座っている堅の様子を伺うのは、綾介と色違いのお揃いの着物の着ている仁斗。

「あ”あん？誰だテメェ」
「チョーシこいてんじゃねーよ」

不意打ちとはいえ、赤石をﾄﾞｶﾞｯと音を立ててぶっ飛ばした綾介に残りの3人はガン飛ばす。

『チョーシこいてる...？それはテメェらだろうが。

俺の(・・)シマでキャンキャン吠えて、ご主人様の決めたルールも守らない。

愛美愛主とかいう奴らは万次郎らがどうにかするって話だったから譲ってやったが、テメェらは愛美愛主じゃねえから俺の好きにさせてもらう。』

.