幻の最強 【東リべ】壱

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武道 side

「くぅぅぅぅ...」

やっちまった...!! やっちまったよ、俺のバカ！

花火見てる時に手を繋いだらそれがヒナじゃなくてナオトだったなんて...!!

「気が付いたんですか!?」

ナオトが笑顔で駆け寄ってくるけど、そんなことはどうでもいいんだよ！

「やっぱり帰ってきちまったのかぁぁぁ」

「ってことは...過去に行けたんですね!?やっぱり握手が"引き金(トリガー)"だったんだ！僕の仮説は間違ってなかった!!

そして君は戻ってきた。わかりましたよ...これで"全部"

そっちは？戻ってきたって事は進展があったんですよね!?」

えーっと


「間違えて握手した!?」
「いやーヒナ、かわいいのやっぱ。花火が綺麗だったなー」

あーこれでナオトと間違えなければ完璧だったのに。手を繋いで、そのまま キ、キスなんかしちゃったり...

「どーゆー事ですか!?タケミチ君!!」



ナオトによると、俺がタイムリープしてる間は未来(今)の俺は仮死状態で、タイムリープは"12年前の同じ日に戻る"ことができるらしい。


「で、結局"佐野"と"稀咲"。2人を合わせないミッションはどうなったんですか？」
「マイキー君とは会ったよ。
聞いてよナオト...マイキーは不良だけど良い奴でさ」


本当は 有罪 の総長 ＿綾介さん＿にも会ったけど、これはまだ言えない。てか、言ったのバレたらマジで殺されるから!!

マイキーから伝え聞いた『他に言うな』が、『言ったら殺す』って聞こえたから！



「は？なんで殺さなかったんですか？」
「へ!?」
「姉を殺したやつが"良い奴"!?過去で言いくるめられたんですか!?

いいですか!?その"マイキー"は今あらゆる犯罪に手を染めて、警察でも手に負えない存在ですよ!?

できることならこの手で殺してやりたい」


殺す...殺すか...

...俺はマイキー君が今なんでこんなことになってるのか知らない。けど、"東卍"によってヒナが殺されたように、俺らがマイキー君を殺すのか...？

「ナオト...マイキー君に会おう」

「!!! そんなの絶対駄目ですよ!!」
「本人に会って直接聞いてみたいんだ」
「何を聞いても一緒ですよ！」

「マイキーは信用出来る人間だ！なんで"東卍"が変わっちまったのか、マイキー君の本心が聞きたい

もう1回過去に行く前に確かめておきたいんだ！」


「...過去で何があったか知りませんが、変わりましたね。タケミチ君」

30→←作者より

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