幻の最強 【東リべ】壱

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No side


「しゃぁぁああああ!!いくぞオラァア」

タケミチ「あれ？ナオトは？」



さっきまでナオトの部屋にいたはずなのに、気づいたら外にいて大勢の人に囲まれてるタケミチ。



「グズグズしてんじゃねーよ!!ダボォ!!」
「早くやれや!!」
「ぶっ殺せ!!」
「朝メシ食ってきたんかコラァ!!」
「眠てーぞバカヤロー!!」

今の状況がいまいち理解できていない。

タケミチ「へっ!?ちょ...ちょっと待て」


「しゃあああ!!」


「うらぁいけー!!」


タケミチ「はっ!?」


「花垣ィ テメーに千円賭けてんだぞ!!」


タケミチ「えええ!!!何？この状況!!!?ちょっと待て!!」


ガラケーのディスプレイを見ると、2005年7月6日。

タケミチ「(ってホントに2005年7月6日!? 12年前の今日だ!!ナオトの言ってた通りだ!!)」

「うあああああああ」

タケミチ「ちょ...ちょっ」


ｺﾞｯ

タケミチ「(ホントにタイムリープしちゃったんだ)」


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



タケミチ「はっ!!!」

「オーイ 花垣起きたぞー」


殴られて気絶していたタケミチが目を覚ました時に周りにいたのは、心配してくれる仲間ではなく、東卍の先輩方だった。


「テメー ワンパンでのされてんじゃねーよボケ
みんな金賭けてんだぞ」
「ショボい試合見せてんじゃねーよ」

試合？


「なぁ？キヨマサ」

階段に座って、煙草を咥えて金を数えている、がたいのいい男。

タケミチ「(額の傷。渋谷三中のトップ、清水将貴!!!)」

キヨマサ「ギャラリー集まんなくなったらこの喧嘩賭博も終わりだ」


タケミチ「(喧嘩賭博!?そっか...さっきのは金を賭けた喧嘩...思い出してきた 東京卍會の胴元だった)」


キヨマサ「とりあえずそのカスにヤキ入れとけ」




そこからは、殴る蹴るの暴行。

「カメみてーになってんじゃねーよ!!」
ｶﾞｽ
「立てコラ!!」
ｺﾞｯ
「根性叩き直してやるよ!!オラ!!」
ﾄﾞｯ


タケミチ「(忘れてた。オレはコイツらのド隷だった。東京卍會の言いなり)」


「なんだこのカメ？」
ﾄﾞｽ
「オレの殴る部分残せよレッド」
ｺﾞｯ
「ダセーヤローだな」
ﾄﾞｯ



タケミチ「(無理矢理 喧嘩させられて、ヤキ入れられて。毎日...毎日...生き地獄だった。だから逃げた。友達も彼女だった橘も捨てて)」






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