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No side
皆がマイキーとドラケンに怯えて遠くから見守る中、堂々と間に割って入ったのは橘日向。タケミチの彼女である。
「あン?誰だお前。」
ガンを飛ばす堅をスルーして万次郎に近寄った日向は、バチン と万次郎の頬にフルスイングをかます。
堅はビキッ と青筋を立て、殴られた本人の万次郎は俯いていて表情がわからない。
「タケミチ君、行こう。こんな人たちの言いなりになっちゃダメだよ。ヒナが守ってあげる。」
武道の手を取り去ろうとする日向だったが、そんなことを我らが副総長ドラケンが許すはずもなく、武道の手を掴んだ日向の腕を堅が ガシッ と掴む。
「おい...殺すぞ ガキ」
「いきなりぶん殴って ハイ サヨナラ?ふざけんなよ コラ」
キレてる堅に対して、日向は勇敢にも言い返す。
「ふざけてるのはどっちですか?他校に勝手に入ってきて無理矢理連れ去るのは友達のすることではありません。最近のタケミチ君、怪我ばっかり。
もしそれがアナタ達のせいなら
私が許しません。」
手が震えるほど怯えている日向が堅に立ち向かっているのを見て、武道は ガシ と堅の肩を掴む。
「あ?」
「その手を離せ...」
凄む堅の肩を掴む武道の鼓動は ドッ ドッ と大きく脈打っていたが、それに反して堅に言った声は限りなく小さかった。
「何言ってんのか聞こえねーよ」
「その手ぇ 離せって言ってんだよ
バカ野郎!!」
[ヒナが守ってあげる]
「テメー 誰に向かって口きいてんだ!?」
「もう二度と 譲れないモンがあんだよ」
青筋を立てている堅を武道は睨みつける。
「あーあ せっかくダチになれると思ったのにザンネン♡
さて、どうやって死にてぇ?」
今までずっと黙っていた万次郎が顔を上げ、全く光が宿っていない目で武道を見る。
「二度と人前に立てねぇーツラにしてやるよ」
さっきまでの ゾッ とするような無表情ではなく笑顔で武道に歩み寄る万次郎。
「一つだけ約束しろや
ヒナには絶っ対ぇ手ぇ出すなよ」
「は?知らねーよ」
大きく振りかぶって武道を殴ろうとする万次郎だったが、当たる寸前で勢いを止めると、目を細めた笑顔で ズイッ と顔を近づけた。
「なーんてね」
「へ?」
「バカだなー タケミっち。
女に手ぇ出すワケないじゃん」
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腐敗物 - 米神ではなく顳顬です。 (2022年1月10日 19時) (レス) @page36 id: 32bfa4335a (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - うわぁ…ホントですね。18話がないのも、稜介が綾介なのも気が付きませんでした…!! 気をつけますね!! (2021年9月20日 13時) (レス) id: 1cda098b14 (このIDを非表示/違反報告)
白 - とても面白くてすぐに読んでしまいました!ですが18話が無いのと夢主の字が稜介から綾介になったのが気になりました。 (2021年9月20日 10時) (レス) id: a5a0810e66 (このIDを非表示/違反報告)
ta0628tm0105(プロフ) - 最高です!!!こういう東卍の作品を探してました!!!続き待ってます!!!! (2021年7月25日 11時) (レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - いちごミルクさん» 一応考えてはありますが、もう少し話が進んだらアンケートをとる予定です! (2021年6月27日 14時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼月 | 作成日時:2021年6月7日 21時