幻の最強 【東リべ】壱

24 ページ26

タケミチ side


「あー”学校”ってつらーい。朝がつらい。8時って早すぎるだろ！夜型人間の俺だよ？」

今まで散々夜更かしして不健康な生活を送ってきた俺にとって8時登校というのはつらすぎる現実だ。

眠い、帰りたい、ダラダラしたい...


「おはよータケミチ君」
「ヒナ！」
「偉い偉い！ちゃんと朝から登校してるね！」

女神だ、ヒナが女神に見える！未だ目がショボショボしてる俺にはその笑顔は眩しすぎるよ。

「今日学校終わったら塾なんだー」
「へ...へー」
「塾までデートしようよ」
「う...うん」

「あーあ ヒナ、タケミチ君と同じクラスがよかった」

学校ってサイコー



なんて言ってる俺だが、そんなことを言ってる場合ではないのだ。



[稀咲鉄太と佐野万次郎、2人の出会いを止めてください。そうすれば姉を救える]



ナオト...佐野万次郎の会ったぞ。偶然だけど。

抗争に巻き込まれて死んだヒナを救うためには”東京卍會”の抗争を止めなきゃいけない。そのために”東卍”の2トップを”過去(ここ)”で出会わせないようにする。2トップの一人、佐野万次郎には偶然出会った。

でもこの先どうしたらいいのかサッパリわかんねー

出会わせないってよく考えたら超ムズくね？



「おい！勝手に校内に入っちゃダメだよ。どこの中学だ!!」

ん？

「お♡いたいた」

授業中にも関わらず ｶﾞﾗｯ と音を立てて教室の扉を開けたのはマイキー君。

ドラケン君も一緒で、マイキー君は教室に入ってくる。

「遊ぼうよ、タケミっち♡」

メチャクチャや この人!!






「なんスか？コレ」

2人に連れられて教室を出ると、廊下には大勢の3年生。いや、この言い方はちょっと違う。寝そべってたり、ひっくり返ってたり、中にはパンツ丸出しの人までいた。

「このゴミ？なんかムカつくから全員ノシといた」

別になんでもないかのように言うドラケン君。怖っ！東卍のトップ怖っ!!



廊下にうつ伏せで並べさせた3年生の上を歩きながらどっかのチームが幅きかせてるだとか話すマイキー君とドラケン君。

東京卍會のトップはやっぱりイカれてる。こいつらにとって人をいたぶるのは顔を洗うくらいのことなんだ。


「今日ヒマだろ？」

俺はこれからマイキー君達にどこかに連れてかれるらしい。正直怖い...でもこれはチャンスだ。マイキーに近づいて”稀咲鉄太”との出会いを止めるチャンスだ。


「ちょっと待って！」

25→←23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す