幻の最強 【東リべ】壱

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武道 side


山岸「すごかったな！タケミチ!!」
マコト「俺、感動しちゃったよ！」

鼻の穴を広げて、目をキラキラさせて詰め寄ってくる2人。

タケミチ「...へ？」

山岸「あの！無敵の”マイキー”に気に入られたんだゾ!!」
マコト「すげぇよ タケミチ!!」


やっぱり？


あんなバケモンに気に入られちまったのか!? キヨマサ君のド隷から何考えてるかわかんねぇバケモンの玩具にジョブチェンジしただけじゃねーか!!

地獄だ



山岸「”今日からオマエ、タケミっちな？”」
マコト「”マイキーが言うんだからそうだろ？”」

全く似てないモノマネをして「「カッケェー」」って喜んでるバカなアイツらは、本当にお気楽だと思う...



アツシ「バカだよな、アイツら。でも、アイツらがバカ言ってんの久しぶりに聞いたよ」




マコト「今日からオマエ、俺のダチだ！」
山岸「へ!?」
マコト、山岸「「カッケぇ ───!!!」」


忠実に再現しているつもりなのかしらないけど、全く似てないモノマネをしている山岸とマコト。似てないと笑っていたタクヤも、ドラケンをやるとモノマネに参加しに行った。





アツシ「タケミチ、俺 正直、1人で武器持って、キヨマサ君襲おうと思ってたんだ。

だってよ、あのままじゃ俺ら一生ド隷だぜ？キヨマサ君、やるしかねぇだろ？」


ベンチに座って懺悔するように両手を握りしめるアッくん。

アツシ「ありがとな、タケミチ。あそこでお前がキヨマサ君相手に踏ん張ったおかげで 俺らド隷から解放されたんだ。

あの時のお前、かっこよかったぜ」

タケミチ「...よせよ、照れるわ」




アツシ「てか、あの人誰だったんだ？」
タケミチ「あの人？」

アツシ「マイキーとドラケン相手にぶっ込んでった奴だよ。なんかスゲェイケメンだったし、あの2人に頭下げられてたし...」


あぁっ!!リョウさん!!そうだよ、なんで疑問に思わなかったんだ!?

どう考えたっておかしいじゃないか！


アツシ「...さっき、武器持って襲おうとしたって言っただろ。あの人に止められたんだ...オマエの名前言ってたし、知り合いじゃないのか？？」

タケミチ「俺はリョウって呼べって言われて少し話しただけなんだ...だから、正直言って何も知らない」


そう、俺は何も知らない。

リョウさんの本名も、なんで喧嘩賭博を気にしてたのかも、マイキーとドラケンに頭下げられるような人なのかも...

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