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No side
パチパチパチ
『いやー流石、東卍のトップだ』
帰ろうとしたマイキーとドラケンを引き止めたのは、軽快な拍手と相手を嘲るような言葉だった。
アツシ「ちょ、アンタ何してんだよ!あのマイキーとドラケンだぞ!」
アツシの制しを気にもとめず、稜介はニヤニヤと笑っている。久しぶりに会う2人がどんな反応をするのかと楽しみにしているのだ。
ドラケン「あ”ぁ!?」
マイキー「あ?」
顔を歪めて振り向いた2人だったが、稜介の姿を見た途端に固まった。
ドラケン「稜介さん...」
どうやら知り合いのような態度に、周りの奴らは ザッ と下までの道を開けた。
マイキー「お疲れ様です、稜介さん」
ドラケン「お疲れ様です」
東卍のトップである2人が頭を下げたことにどよめきが起きる。
『少し見ないうちに、また1つかっこよくなったな。万次郎、堅』
マイキーとドラケンを褒めながら開けられた道をゆっくりと歩く稜介だったが、ピタリと立ち止まると、観客の1人の頭を鷲掴みにして無理矢理頭を下げさせた。
『それでさぁ、なんでテメェらは頭下げてねぇーの?テメェらのトップが頭下げてんだけど』
これこそ絶対零度。ぶわっと一気に鳥肌が立つ感覚、のしかかる圧に全員が一斉に頭を下げた。
「お疲れ様です!!」
誰かも分からない。それでも、絶対に逆らってはならないと本能で感じる圧。
『万次郎、堅、久しぶりに少し話そーぜ』
頭を下げた観客どもの道を歩いてマイキーとドラケンに近づいた稜介は ニッ と笑う。間違えようのないイケメンである。
ドラケン「はい」
マイキー「タケミッチ!またね♡」
『次、こんなくだらねぇことしてたらどうなるかわかってんだろーな』
稜介が振り向いて言った言葉に、再び鳥肌が立つ。顔は笑っている。でも、目が笑っていないのだ。
ドラケン「テメェら、ボーっとしてないで解散しろ!!」
先頭に稜介、マイキー、ドラケンと続いて歩く3人の姿を見送った観客どもは、パラパラと帰り始める。
3人の関係に疑問を抱いたまま。
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腐敗物 - 米神ではなく顳顬です。 (2022年1月10日 19時) (レス) @page36 id: 32bfa4335a (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - うわぁ…ホントですね。18話がないのも、稜介が綾介なのも気が付きませんでした…!! 気をつけますね!! (2021年9月20日 13時) (レス) id: 1cda098b14 (このIDを非表示/違反報告)
白 - とても面白くてすぐに読んでしまいました!ですが18話が無いのと夢主の字が稜介から綾介になったのが気になりました。 (2021年9月20日 10時) (レス) id: a5a0810e66 (このIDを非表示/違反報告)
ta0628tm0105(プロフ) - 最高です!!!こういう東卍の作品を探してました!!!続き待ってます!!!! (2021年7月25日 11時) (レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - いちごミルクさん» 一応考えてはありますが、もう少し話が進んだらアンケートをとる予定です! (2021年6月27日 14時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼月 | 作成日時:2021年6月7日 21時