10 ページ11
No side
「ハーイ、お集まりのみなさーん。本日の対戦カードはメールで送ったとーり!!」
「桜中の小島!!」
小島「うぇーい」
「”うぇーい”じゃねーよボケ」
「チョーシこいてんじゃねーぞ、ハゲ」
「負けたらパンイチで踊れよ」
「そして、溝中の山本だぁ!!」
「死んでこい、ロンゲ!!」
「ビビってんじゃねーぞ コラ」
「オッズは4対6で、小島やや有利!」
「気合い入れろや、山本ぉお」
「テメーに500円賭けてんだぞ コラ」
ワーワーとうるさい会場から少し離れた場所。
『胸糞悪ぃ』
ポツリとぼやく白髪のイケメンがいた。隣にはギラギラと輝く1台のバイク。
稜介の愛車_ゼファーXである。
稜介は、このくだらない喧嘩賭博を止めに来た訳では無い。東卍は 有罪 の傘下のチームではあるが、態々 有罪 の総長自らが東卍のケツを拭くなんてマネはしない。
自分のケツは自分で拭くのが、この世の常識だ。
では何故、ここに来たのかと言うと、ただの勘である。何か面白いことが起こりそうだと直感で感じたから、ギリギリ話し声の聞こえるようにと、会場から少し離れたこの場所で眺めているのだ。
実際、面白いことは起こった。
タケミチ「例えばさ、
昨日知り合ったばかりの少年が、主催にタイマンを売った。もちろん、適う相手では無い。隊長格でもない奴が相手ではあるが、ただの不良崩れの中坊が適う相手では無い。
キヨマサ「後悔すんなよ?」
鳩尾に1発、例えるならブルドーザーVS軽自動車。
「どーしたぁ 花垣ィ」
「威勢がいいのは始めだけか!?」
何度も何度も顔を殴られ、腹を蹴られ、フラフラとおぼつかない足取りのタケミチ。
歓声や冷やかしの声が湧き上がる中、赤髪のリーゼントの少年がポケットに手を入れた。
『それはやめときな、坊主』
アツシ「ッ!!」
『それをやってタケミチは助かるかもしれんが、テメェは捕まる』
アツシ「誰だ、アンタ...!!」
タクヤ「タケミチ!!」
綺麗に蹴りが顔に決まっても、グッ と両手を握りしめて立ち続ける。
アツシ「もういいよ!!タケミチ!!」
タケミチ「まだまだ...」
口から、鼻から血を垂れ流しても諦めないタケミチに会場は ドッ と湧いた。
「殺せー!!キヨマサ君!!」
「処ッ刑!」
「処ッ刑!」
「処ッ刑!」
「処ッ刑!」
「アイツ...すげえ根性だな...」
「あ...ああ...」
「自分より明らかに強えー奴に、あそこまでやれる?」
437人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
腐敗物 - 米神ではなく顳顬です。 (2022年1月10日 19時) (レス) @page36 id: 32bfa4335a (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - うわぁ…ホントですね。18話がないのも、稜介が綾介なのも気が付きませんでした…!! 気をつけますね!! (2021年9月20日 13時) (レス) id: 1cda098b14 (このIDを非表示/違反報告)
白 - とても面白くてすぐに読んでしまいました!ですが18話が無いのと夢主の字が稜介から綾介になったのが気になりました。 (2021年9月20日 10時) (レス) id: a5a0810e66 (このIDを非表示/違反報告)
ta0628tm0105(プロフ) - 最高です!!!こういう東卍の作品を探してました!!!続き待ってます!!!! (2021年7月25日 11時) (レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - いちごミルクさん» 一応考えてはありますが、もう少し話が進んだらアンケートをとる予定です! (2021年6月27日 14時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蒼月 | 作成日時:2021年6月7日 21時