39勝 ページ41
灰崎と虹村の電話の間も緊張が取れることはない黒子。
自分でも情けないとは思うが、緊張してしまうものはしてしまうのだ。
『テツヤ、顔をあげなさい』
気付かぬうちに下を向いていた黒子に声をかけたのは、ルナだ。ベンチマネでは無いルナは、2階席での観戦になるため、ここからは別行動になる。
『今までの練習を思い出しなさい。何も気負う必要なんてないわ。新しいことをいきなりやれなんて誰も言ってない。練習してきたことを同じようにやるだけよ』
緊張などする意味が分からない。
練習でできたのなら、それを試合でもやる。何も特別なことをする訳でもない、何か新しいことをいきなり始める訳でもない。
『貴方ならやれる。私は知ってるから』
ルナは黒子がどれだけ練習してきたのかを知っている。毎日のように居残りをして、それこそ一軍の人達よりも長い時間ボールに触れてきた。
過程は上々。自信が無い？ならば、あとは背中を押してやるだけ。
「＿ッ!!はい!!」
緊張がほぐれた黒子を見て、ルナは2階席へ繋がる階段をゆっくり上がる。
「...恐ろしいですね」
あれだけガチガチに緊張していた黒子を一瞬にして元に戻した手腕。
ボソッと呟いた赤.司の言葉を拾ったのは、虹村だった。
「俺はアイツが失敗したのを見たことがない。それこそ、1度もだ。」
階段を登っているだけだと言うのにルナは大勢の視線を集め、
容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群...etc
俗に言う完璧人間のルナは、弱みを決して人に見せない。ルナの中で、自分の至らないところを人に見せるという選択肢は存在しない。
他の人に比べたら虹村と晶の前では素を出しているというか、よく笑ったり話したりはするが、それでもそれがルナの全てではない。
今の黒子に対する声掛けが意図的に黒子の緊張をほぐそうとしたものかはわからない。
できることが多ければ多いほど、全てを完璧にやろうとすればするほど、皆から一歩も二歩も離れていってしまう。
世界は残酷だ
⿴⿻⿸
お久しぶりの投稿です。
最近、高校が忙しくなってきてしまったのとなかなか続きが思いつかず他の掛け持ち作品に手を出していました。
だんだん増えていくお気に入り登録者がとても嬉しいです。ありがとうございます！
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蒼月(プロフ) - ゆうらさん» ええっ！？本当ですか？すごく嬉しいです！！これからも更新頑張ります！！！ (2022年1月20日 23時) (
レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうら(プロフ) - 凄い心地よいくらいに黒バスと819の世界観が合わさっててキャラが出てくるたびにワクワクします！最高です！！！ (2022年1月20日 23時) (レス) @page27 id: d387b9f66a (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - とっても面白いです。更新頑張ってください (2021年5月9日 8時) (レス) id: 31ff0c2e3c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 蒼月さん» そうなんですか！ちょっと安心しましたw頑張ってください！ (2021年4月5日 4時) (レス) id: 0a298b7efe (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 泉さん» 今のところ深雪ちゃんとくっつける予定はないです!!（多分）個人的には、ルナとくっつけるとしたら、今出てきてる人の中では青峰か佐久早になりそうです!!今後も応援よろしくお願いします！ (2021年4月5日 4時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼月 | 作成日時：2021年3月18日 16時
