29勝 ページ29
虹村side
低く早いドリブル、時折入るフェイク、レイアップや3Pなどの多種多様なシュート。お手本通りのプレーもあれば、プロがやっているような動きや多分ルナにしかできないようなものまである。たった1人で練習しているのに、まるで目の前に相手がいるように見えてしまう。
「そろそろ50分だぞ」
黙々と練習しているルナに、俺はバッシュを履きながら言う。一軍の連中は基本8:00頃に来るのだが、赤.司や緑間なんかの真面目な奴らは7:50あたりにやって来る。青.峰との1on1を断り続けているルナが密かに練習しているのを見られでもしたら、いくら赤.司や緑間でも面倒臭いことになるだろう。
『ありがとう』
俺の声でようやく時間に気付いたのか、ルナはボールをカゴに戻してタオルで汗を拭く。
「ルナ、お疲れ様」
いつの間にか戻ってきていた晶が、部員に渡すのとは違うボトルをルナに渡す。
観客席から分析をするルナに変わって、晶はベンチマネだ。決して晶のマネ力が無いわけじゃない。スクイズも洗濯も、ルナには劣るものの分析だってそれなりにできる。
俺も晶も天才なんかではない。ましてや天賦の才を持っているわけもない。ルナと仲良くはなったが、俺たちはルナに何一つ勝てなかった。勉強も運動も、バスケだって。何度1on1をしたって、精々 1ゴール取れればいいほうだ。晶も幼い頃から俺と一緒にバスケをしてきて、プレーはできなくても分析をしてきた。それすらも足元にも及ばなかった。
上には上がいる。他を下に見る余裕なんてありもしなかった。何度も教えを乞い、何度も1on1をやった。だからこそ、俺は今ここに＿＿
『シュウ、大丈夫？』
目の前には俺の顔を覗き込むルナ。顔が近いんだよ!!自分の顔面偏差値考えろ！等と思う。
いくらいつも一緒にいるとしても、ここまで近づくのはそうそう無い。
「あ、ああ。わりぃ、ボーとしてた」
『体調悪いなら帰って。悪化させる訳にはいかないし、他の人に伝染るから』
いつも通りの無表情、そして正論。これがなかなかキツい。ルナが言うことは大抵正しいが、相手が悪い時はこうしてただただ正論を突きつけてくる。無表情で。
自分が悪いってことを自覚しているからこそ反論ができない。青.峰なんて勝てるわけもないのに、何度反論して自主的に正座していたのだろう。
「体調は大丈夫だ。心配させてすまん」
こういう時は素直に謝るのが1番なんだ。
⿴⿻⿸
ルナバージョンの正論パンチです。
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蒼月(プロフ) - ゆうらさん» ええっ！？本当ですか？すごく嬉しいです！！これからも更新頑張ります！！！ (2022年1月20日 23時) (
レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうら(プロフ) - 凄い心地よいくらいに黒バスと819の世界観が合わさっててキャラが出てくるたびにワクワクします！最高です！！！ (2022年1月20日 23時) (レス) @page27 id: d387b9f66a (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - とっても面白いです。更新頑張ってください (2021年5月9日 8時) (レス) id: 31ff0c2e3c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 蒼月さん» そうなんですか！ちょっと安心しましたw頑張ってください！ (2021年4月5日 4時) (レス) id: 0a298b7efe (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 泉さん» 今のところ深雪ちゃんとくっつける予定はないです!!（多分）個人的には、ルナとくっつけるとしたら、今出てきてる人の中では青峰か佐久早になりそうです!!今後も応援よろしくお願いします！ (2021年4月5日 4時) (レス) id: 599dfade38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼月 | 作成日時：2021年3月18日 16時
