月の女神は勝利を誓う

11勝 ページ11

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家に帰ったルナは、大量のプレゼントを仕分けしていく。大切なんか人から貰った物は勉強机の上。まあまあ仲のいい人からのはサイドテーブル。それ以外がベッドの上。

ベッドにあるのはほとんど好物のスイーツか文房具など。サイドテーブルには、部員から貰ったタオルなど。

ベッドとサイドテーブルに置かれたプレゼントを全て開けたルナは、市販品のスイーツを備え付けの冷蔵庫に入れ、他の物をあるべき場所にしまう。潔癖症の幼馴染と長い時間過ごしているため、ルナも”そういうこと”には気をつけており、申し訳ないが誰が作ったかも分からない手作りの物は捨てさせて貰った。


机の上には、聖臣、元也、虹村、晶からのプレゼント。1つづつ丁寧にプレゼントを開けていく。

聖臣のプレゼントの中には、既に家を出て働いている聖臣の兄姉からのも入っていた。よく聖臣の家にも行っていたルナは、歳の離れた聖臣の兄の晴臣、姉の碧に可愛がられていた。聖臣からはハンドクリーム。晴臣からはCOACHの財布。碧からはシャネルのリップ。医者とCAという高給取りらしいプレゼントに、両親からブランド物を買い与えられ慣れているルナでも思わず『やりすぎ』と呟いてしまう。これは、年下の幼馴染にあげるプレゼントではない。

元也からは定期入れ。白のベースに淡い色の花が描かれているのがとてもオシャレで、ルナの好みピンポイント。

虹村と晶からは、昼に見た通り、紅茶のセットとオシャレなポーチ。晶のポーチの中には、沢山のネイルが入っていた。


晶のポーチの中に、いつも持ち歩いているメイクセットを入れ替え、碧からのリップと聖臣からのハンドクリームを入れる。財布も晴臣からのに移し、定期も元也からのにする。虹村からの紅茶を他のお気に入りの紅茶やコーヒーが置いてある場所に置く。

机の上には、ポーチと財布、定期入れ、腕時計。コーヒーメーカーの近くには紅茶。冷蔵庫やコーヒーメーカーなども置いてある広い部屋に、大切に人達から貰ったものが増えて、ルナから知らず知らずのうちに微笑みをこぼした。

『(今日はいい夢が見れそう)』


☆


後日

「おい、ルナに何あげたんだよ」
「え？シャネルのリップだけど」「COACHの財布」

歳の離れた弟に正座でやりすぎだと怒られている晴臣の姿が見られたとさ。

(聖臣くんはお姉ちゃんに逆らえない)


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