第四話 ページ5
「し、失礼します。」
扉を開けると、天狗のお面をした男性と目が合った。鱗滝さんだ。ほ、本物。
「……何の用だ?」
変な格好の女が来たものだから、怪訝そうだ。
そりゃそうだよね。
「すみません。山で迷ってしまっていたところを、真菰と錆兎が……、」
二人に紹介してもらおうと、後ろを振り返った。
しかし、そこには誰もいない。
「え……あれ。」
さっきまで確かにそこに居たはずなのに。後ろを振り返った姿勢のまま固まる。
自分の教え子の名前を述べ、固まった私を不審に思ったのか、鱗滝さんは私の顔を探るように、まっすぐに見る。顔は隠れているのに、お面越しに確かな威圧感のようなものを感じた。目をそらせない。まばたきさえ忘れ、彼の顔をじっと見つめ返す。
しばらく無言で見つめあったのち、やっと彼は重たい口をゆっくりと開いた。
「とりあえず、入れ。」
そう言うと、私を家へと招き入れた。
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ちづ - こういう小説ずっと探してて!!やっとめぐりあえました!!!!めちゃくちゃ面白いです!!更新頑張ってください!応援してます!!! (2020年4月14日 13時) (レス) id: d5e82ff792 (このIDを非表示/違反報告)
須加(プロフ) - 橙咲智歌さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです……!励みになります……。ありがとうございます! (2019年11月11日 7時) (レス) id: 15e826e72c (このIDを非表示/違反報告)
橙咲智歌(プロフ) - とても面白いです!夢の中でトリップして、それが現実と繋がっている…発想が素敵ですね!頑張ってください! (2019年11月11日 1時) (レス) id: ab073858ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:須加 | 作成日時:2019年11月10日 20時