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げんくんと暮らし始めて二週間が経った。
二人での暮らしにはだいぶ慣れてきたと思う。寝起きに目の前に天使がいるのにはいつまで経っても慣れませんがね!!
「Aー。今日一緒にカフェ行かない?駅前にできた所」
「楓。……うーん、ごめん。今日はバイトだわ」
「そっか。じゃまた今度。そうだ、そういえば、悩んでたことはどうなった?」
「悩んでたこと?」
「うん。最近はAもため息つかなくなったし、解決したのかなって」
そうか、げんくんのことか。楓にはなかなか鋭いところを指摘されてたんだっけ。
「大丈夫大丈夫!解決しそうだから!心配してくれてありがとうね」
「ふーん、それなら良かった!」
じゃ、帰るわ、とリュックを引っさげて、にぱっと笑った楓は走り出した。なんでも、今日はハマってる漫画の発売日らしい。朝からずっとそわそわしてたんだよね。
時計を確認する。……うん、まだ時間はあるね。
スマホを取り出して、ラインを開く。
『今からバイトに行ってくるね。ごはんは先食べてて』
パソコンの方からげんくんにラインを見てもらうようにしたから、これでちゃんと連絡できる。
『わかりました!』
すぐに返信が来て、既読をつけた私はスマホをカバンにしまった。
***
バイトを終え、急いで帰宅!
帰りにスーパーに寄って20パーセント引きのケーキをゲット!明日げんくんと一緒に食べるんだ!
玄関を開けたらまだ部屋は明るい。
げんくんはベッドの上で夢中になって本を読んでいた。
「あ!おかえりなさい」
「ただいま。すぐにお風呂入ってくるから、そしたら一緒に寝ようか」
「うん!」
だいぶげんくんも打ち解けてくれるようになってきて嬉しいな。
お風呂から出ると、げんくんがトランプを持って待っていた。
「どしたの?」
「えへへ。……この中からカードを一枚選んでください」
言われた通りにして、一枚引いたカードを元に戻す。
げんくんがそれを適当に混ぜて次に自分で引き抜いたのはまさしく私が引いたカード!
「すごいね!」
と驚いてみせれば、げんくんは嬉しそうに鼻を鳴らした。
「マジックも好きなの?」
げんくんは頷く。
「マジックと心理学を組み合わせたらすごいことができそうだね」
そう言うと、げんくんは何かを思いついたような顔をした。すぐに試したいことがあるのかな。でも。
「はいはーい。良い子はもう寝る時間です!」
ベッドに押し込んで電気を消す、続きはまた明日。
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マジモンの名無し(プロフ) - やはり大丈夫ショタが好きだ (10月16日 6時) (レス) @page20 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
猫田尋 - 作者さん!俺をショタコンにして何をしようってんですか!?責任とって更新頑張って下さいよ!? (2020年5月9日 21時) (レス) id: b8b4fe567a (このIDを非表示/違反報告)
ジオネクスト - ああ尊い…可愛い… (2019年11月22日 22時) (レス) id: 031f9c185b (このIDを非表示/違反報告)
冷(仮) - ン”ン”ン” ゲンくん可愛いぃ…頑張ってください…好き… (2019年11月10日 23時) (レス) id: a33aef2e9c (このIDを非表示/違反報告)
通行人F - ありがとうございます...げん君可愛いです...ありがとうございます... (2019年3月25日 17時) (レス) id: 984eb3b612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜楓 | 作成日時:2019年1月25日 21時