壊れても (ページ42)

今日:3 hit、昨日:14 hit、合計:67,511 hit

39 ページ42

大西side

ワンエン、ツーエン、スリーエン、フォーエン、

休憩中にもぶつぶつと呟いて鏡の前で振りの確認をする。

振付師「よし。大分いいから最後合わせて終わろか。」

はい、と返事をして今日やった振りをいくつか通しで踊り、

おわったぁ、と息を整えた。

振付師「OK。この部屋、6時頃まで使えるから。最後の人電気とかよろしく。」

簡潔に連絡をして振付師さんは帰っていった。

振付師さんが帰ってもほとんどの場合みんな自主練をしてから帰る。

今日もその流れで考えていた。

あと1時間半ぐらいか、と壁の時計を確認して水分補給をする。

長尾「大橋くん。オレ今日Subなんやけど
分かる？」

大橋くんに振りを教えてもらっていた謙杜が休憩がてら聞いていて、

くんくん、と鼻を動かすと大橋くんは首を傾げた。

大橋「言われてみればって感じやなぁ。

抑制剤減らせてるみたいで良かったわ。」

謙杜は得意げに笑う。

声は筒抜けだからみんなにも聞こえ、笑顔が広がった。

どうしたらええ？と言っていた謙杜は、

着実に前に進んでいる。

けんと！と今も抱きついている愛しい人とともに。

キュッキュッ、と部屋にシューズのゴムの音だけが響く。

今日はみんな動きがいい。

局での仕事ではないから、プロデューサーさんに会う心配もない。

丈くんのリラックスした爽やかな笑顔は久しぶりに見た。

西畑「そろそろ終わらせて部屋出んとやない？」

みんなが自然と顔を上げ、時計に視線が集まった。

藤原「そうやな。切り上げるか。」

疲れたけど、達成感があって心地いい。

充実した雰囲気が部屋に漂う中、

みんなが着替えて荷物をまとめ始める。

高橋「謙杜今日の晩ごはん何がええ？」

長尾「今日は魚がええなぁ！高橋くん作ってくれるん？」

恭平は、えぇ〜昨日も俺やったで〜、と言いつつ顔がとろけている。

道枝「恭平顔やばいで。でろっでろ(笑)」

ハッハッハッ、と大きな動きでみっちーが爆笑していて、

流星くん！恭平やばいっすよね(笑)と言われる。

大西「恭平、謙杜に甘すぎやで(笑)もう全力で甘やかしとるやん。」

やって可愛いんやもん、と恭平は理由になっていない言い訳をして謙杜を抱き締めた。

奥では大橋くんが丈くんに抱きつこうとしてやめろや、と逃げられている。

隣ではりゅーせー飯行こうやー、と言ってくる人もいるし。

全く、うるさい空間だ。