36話 お泊まり ページ36
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反応を伺うと、案の定彼女はワクワクした顔になる。
「プチお泊まり会……！？ なにそれ、絶対楽しいやつ！ 研磨天才！」
ほらね、と研磨は心の中で思う。 ギミックを解いて宝箱を開けたときの気分だ。
普通は、いくら良き友人であるとはいえ高校生が異性の家に行くなど考え辛いし、それは研磨もAも分かっている。 だが、冗談みたいな話でも真面目に通じてしまうのが二人の間柄なのであった。 そもそも友人なのか恋人なのか、はたまた親友なのかさえ曖昧なので、その時点で彼らは世俗的な常識など無視している。
「お菓子いっぱい買って行こう！あ、お風呂はいいや。オールすれば問題ないね」
「ええ、そんなはしゃぐ……？」
「だって、考えるだけですでに楽しい！ そうだ、手土産何がいい？ 高いの選んでいいよ」
「アップルパイがいい。 駅前のやつ」
「うわいいね、最高！ あそこ焼きたてくれるから美味しいんだよね」
先ほどまでの疲労感は何処へやら、Aはすっかり目を見開いてお楽しみモードに入ってしまった。
彼女が何を好きで、どうすれば喜ぶかが分かってきた気がする。
「あ、変なことしたら蹴飛ばすからね。 私の身は安くないよ」
「ちょ、はぁ！？ するわけないじゃん……ちゃんと親いる！」
「やーい、研磨顔真っ赤！ わはは！」
かわいー、そう言ってAはトンと研磨の眉間を指で突いた。
電車で揺れること数十分、勢いで買いすぎた大量のお菓子を引っ提げ、研磨の家に到着した。 アップルパイは形が崩れないよう、大事そうに研磨が抱えている。 いつもは硬い彼の表情が、僅かに嬉しそうだった。
「部屋こっち。 荷物は適当に置いといて」
「お邪魔しまーす。 おお意外、ちゃんと綺麗！ すごいね、ソフトいっぱい……あ、これ私強いよ！ 後で1on1しよ」
「いいよ。でもそれ最近触ってなかったから鈍ってるかも」
「ねえゴミ箱どこ？ お菓子のゴミ捨てたい」
「……ちょっと、それ絶対こぼさないでよ？ 掃除メンドウだから」
「へーい。 お先にいただきますね〜」
まるで自分の家かのようにくつろぐAだが、研磨は彼女の図々しさを許している。
理由は単純で、Aのことを「特別」の枠に入れているからだ。
「研磨、ここにマシュマロ投げ入れてみ！ あー」
「ちょっと、大口開けないでよ……」
ぽい、研磨はAの口にマシュマロを放り込む。
ストライク！ Aは嬉しそうにそれを咀嚼した。
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まめ - 番外編…だ、と……？！ありがとうございますｯｯｯ！！！ (4月23日 16時) (
レス) @page47 id: 99eca05f77 (このIDを非表示/違反報告)
涼夏 - 待ってましたぁ！！！ありがとうございます。いやー新学期始まって癒しがなかったもんですからありがたやっ！！ (4月21日 22時) (レス) @page47 id: b5371def11 (このIDを非表示/違反報告)
食べる(プロフ) - なゆちさん» 初めてコメントしてくださったときのこと、覚えています！当初は夢ジャンルに復帰したばかりでしたので、すごく丁寧で温かいあの一言が心に沁みてました🙏毎度、ありがとうございます！ (4月21日 18時) (レス) id: 52b293a903 (このIDを非表示/違反報告)
食べる(プロフ) - 涼夏さん» こちらこそ、そう言って頂けて嬉しいです。長い間、読んでくださりありがとうございます！日頃の癒しになれたのであれば、良かったです🙏 (4月21日 18時) (レス) @page47 id: 52b293a903 (このIDを非表示/違反報告)
なゆち(プロフ) - 完結おめでとうございます🎉初めてのコメントをしてから約一ヶ月も経っていて、少しびっくりしちゃいました笑食べるさま、とてもかわいい研磨くんの素敵なお話をありがとうございました><次の作品も楽しみに待ってます💞 (4月9日 5時) (レス) id: 782e12ed33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：食べる | 作成日時：2024年3月7日 17時
