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31話 ページ31

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__”あれだけ研磨にグイグイ行っておいて、付き合ってないなんてことある?”

いつだったか、黒尾から言われた言葉を思い出す。
先輩、違うんです。 付き合ってないことって案外ありえるし、グイグイ行ってるのも、実は私じゃなくて研磨の方だと思います。


「……研磨ってさ、死に際スレスレでも粘着質に攻撃するタイプでしょ。」
「うん。 だから、出来るだけ死なないで欲しいって思うし最終的にはおれが勝つまでやる」


もしこれが恋だとして、どちらかが「好き」と伝えれば、きっと悩むことなく双方は受容するだろう。
でも、あえて研磨はそうしなかった。

分かるよ、そうだよね。 自分たち関係を形容するなら、「恋人」では収められないのだ。

あくまでも、孤爪研磨と新田Aとして。
その間柄を言語化するには、どの言葉が相応しいか分からない。


「__一緒に住むっていう話、割とアリ」
「それ、承諾って意味で受け取っていい?」
「いーよ。 研磨となら面白そうだし、乗った。 卒業まで心変わりしないでよ」
「しないよ、絶対」
「へへ、約束ね。 もし破ったら今よりもっと酷いちょっかいかけてやるから!」


分からないけど、それはきっと大人になったときの状況で答え合わせができるはず。
それを期待して、Aは研磨の提案に同意した。


 帰り道、気温は高いくせに、手はずっと繋いでた。
手汗がすごいことになっていたので、とりあえず研磨のジャージに擦り付ける。 すごく嫌そうな顔をされたけど、彼は結局笑って、されるがままでいた。


「帰ったらゲームしよう。 研磨のことボコボコにしたい気分」
「ナニソレ……。 さっきボコボコにされそうだったのはAの方じゃん」
「あんたのそういうデリカシーの無さ、めちゃくちゃキモくて好き」


 合宿所に帰ると、真っ先に夜久はAの腫れあがった頬に気づいて、冷えたガーゼを当ててくれた。
きっとこれが彼の美徳なのだろう。 いつも厳しくあるくせに、こういったときには一番頼れる先輩なのだ。


「何があったか、言いたくないなら無理強いはしないが……今後こうなることがないよう、一人で外ふらつくのは控えろよ! 今日だって、研磨がわざわざ迎えに行ったんだからな」
「ハイ、肝に銘じておきマス」
「よろしい!」


とりあえず飯と風呂、そんでさっさと寝ろ!
夜久のいつも通りな棘々しさが、却って安心できた。


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まめ - 番外編…だ、と……?!ありがとうございますッッッ!!! (4月23日 16時) (レス) @page47 id: 99eca05f77 (このIDを非表示/違反報告)
涼夏 - 待ってましたぁ!!!ありがとうございます。いやー新学期始まって癒しがなかったもんですからありがたやっ!! (4月21日 22時) (レス) @page47 id: b5371def11 (このIDを非表示/違反報告)
食べる(プロフ) - なゆちさん» 初めてコメントしてくださったときのこと、覚えています!当初は夢ジャンルに復帰したばかりでしたので、すごく丁寧で温かいあの一言が心に沁みてました🙏毎度、ありがとうございます! (4月21日 18時) (レス) id: 52b293a903 (このIDを非表示/違反報告)
食べる(プロフ) - 涼夏さん» こちらこそ、そう言って頂けて嬉しいです。長い間、読んでくださりありがとうございます!日頃の癒しになれたのであれば、良かったです🙏 (4月21日 18時) (レス) @page47 id: 52b293a903 (このIDを非表示/違反報告)
なゆち(プロフ) - 完結おめでとうございます🎉初めてのコメントをしてから約一ヶ月も経っていて、少しびっくりしちゃいました笑食べるさま、とてもかわいい研磨くんの素敵なお話をありがとうございました><次の作品も楽しみに待ってます💞 (4月9日 5時) (レス) id: 782e12ed33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:食べる | 作成日時:2024年3月7日 17時

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