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『あ、大丈夫です！一緒に寝ますから！』
JN「……ん？」
『ベッド、ユンギと一緒に使いますから気になさらないでください。』
JN「…一緒に…？」
あまりにもさらりと、至極当然のような彼女に驚いた。
普通一緒に…寝るもの？
女きょうだいがいない俺には想像できないけど…
仮にも血の繋がりがない大人の男女が一緒に？
いやでも小さい頃から兄妹で育ってきたなら当たり前のこと？
『…ソクジンさん…？重くないですか…？』
フリーズしている俺に、Aちゃんは申し訳なさそうにそう言った。
……。
どさり、とユンギをベッドに下ろす。
……。
Aちゃんが夜中落とされないように、壁側のスペースを空けてあげて…。
……。
これでいいのか…キム ソクジン。
『すみません、ありがとうございました。』
…いいみたいだ。
『今日は本当にありがとうございました。おかげで屋根のある所で眠れます。』
JN「あ…そんな、いや…。」
ドアまで見送られて振り返るとAちゃんの手に花束が握られていた。
俺の視線に気づいたAちゃんは、にっこりと笑う。
『ユンギの誕生日の花？っていうんですかね。目に留まったので思わず買っちゃったんです。』
そうか。
あの時感じた花の香りはこれか。
白く柔らかな花びらに顔を埋めるAちゃんは幸せそうで。
可憐なその花は彼女によく似合った。
『ユンギはあんまり喜ばないかもですが、自己満足です。』
JN「…いや、きっと喜ぶよ。」
『…だと嬉しいです。…ソクジンさんは優しいですね。』
JN「そうかな…。」
『はい、とっても！手料理もとても美味しかったです！ありがとうございました。…ではゆっくり休んで下さいね。』
JN「あ…うん、おやすみ。」
ドアノブに手をかけてゆっくり閉める。
見えなくなるまで笑顔のAちゃん。
ぱたん、と閉じた部屋からまたあの香り。
花じゃなくて、俺の
俺の使ってるシャンプーの香り。
シャワーを浴びて…その時に使ったんだろうけど…。
リビングに戻ってAちゃんが着ていたパーカーを手に取る。
やっぱり…シャンプーの香りと。
Aちゃんの香りが混ざった香りがして。
凄まじい破壊力を持ったそのパーカーを持ったままソファに倒れこんだ。
JN「……はぁ。」
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作者名：そー | 作成日時：2019年10月13日 21時
